本を守ろうとする猫の話 (小学館文庫 な 13-5)

著者 :
  • 小学館 (2022年9月6日発売)
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本棚登録 : 2582
感想 : 171
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「本」に対する在り方を、考えさせてくれる名書。
本と人の心の関係がどうあるべきか、教えてくれる。

祖父が亡くなり、古書店に取り残された主人公、夏木林太郎。そんな林太郎が不思議な喋る猫に出会い、本を救う冒険に出る。…
簡単にあらすじを述べるとこうなってしまうが、本当にこれだけではない。
たくさんの本への道筋、読者が新しい冒険に出るための布石が敷き詰められている。

世界的名著…、恥ずかしながら私は、ほんの数冊も手に取ったことは無い。
高校生の頃、世界史の知識として詰め込み、大学に入ってからも、ちょこちょこタイトルは聞いていたはずなのに。
この歳になってわかる。高校生の頃大苦戦しながら叩き込んだ文化史は、触れるきっかけのためにある。
それなのに、何故か手に取ろうとしなかった。
明治文学も、読もうとしてみたものの、文体が難しく、数ページで諦めてしまった。
読んだのは、こころくらいだ。

おかげで、夏川さんがあとがきで言われているような仕掛けには、なーんにも気が付かなかった笑。

だから、夏川さんの策略に乗って、名作に触れてみようと思う。まずは、最近名言が刺さったゲーテかな。
中高生の頃に課題図書だったものの、真面目に読まなかった老人と海、クリスマス・キャロルも本棚にある。読もう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年4月12日
読了日 : 2024年4月12日
本棚登録日 : 2024年4月12日

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コメント 2件

ゆうさんのコメント
2024/04/12

私も夏川さんの仕掛けには一切気づかずどこか悔しさと自分の無知さを思い知らされたので、世界的有名な本を手に取ってみたいなと思いました

ゆうりさんのコメント
2024/04/15

ゆうさん、コメントありがとうございます。
まず、家にあったカフカ「変身」から読んでみました(*´꒳`*)
次は、老人と海にしてみようかなと思っています(*´ω`*)

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