【ネタバレしてます!】
二日かけて一気に見てしまいました。とても面白かったし、映像も美しかった。
前半の、次はどのような復讐が展開されるのかといった面白さは、やはり原作の力が大きいではないかと思います。
・・・原作は読んでないので偉そうなことは言えませんが。
後半のオリジナルストーリーに進んでいくところでは、明らかにご都合主義的な場面が多くなり、残念でした。
物語に安心を与えてくれる唯一のマクシミリアンが去り、「決闘」でフランツが死ぬところがある意味、面白さの頂上であり、あとは「答え合わせ」のような感じがしました。
よく分からなかったところもあります。
なぜ、アルベール(だと思ったフランツ)を惨殺する必要があったのでしょう?(私がフランツを好きということもあって、疑問が残ります!)
フェルナンへの復讐のためにアルベール(と思ったフランツ)を惨殺したのなら、あそこにフェルナンを呼びこそすれ、なぜメルセデスしかいなかったのでしょう。
それとも、アルベールに両親への恨みを持たせることが目的だったのでしょうか。(だとしたら惨殺する意味は?)
ただ単に、懲りないアルベールをずたずたに殺してやりたかっただけなのでしょうか。
この物語を、アルベールの伯爵への愛を中心テーマとして見ると、前半のうざったいまでの伯爵への陶酔ぶりがある程度、説明できるように思います。
それにしてもラストのダンテス救済のハグ&キスシーンはちょっとあっけなさ過ぎるように思いました。
しかし、愛をテーマにすると、「待て。而して希望せよ」が上手く最後まで生きていないようにも思います。「希望」がメインテーマではなかったのか、と肩すかしをくらいます。伯爵を主人公とすると「希望」をメインとしたお話ができるように思うのですが、やはり、原作と違い、アルベールを主人公に持ってきているため、アルベールの成長と友情、そして愛する人を最後まで信じる心がメインテーマとなってしまうように思うのです。
まとめると、やはり一見の価値ありのアニメだとおすすめします。
映像は美しいし、伯爵の魔性の魅力にみとれてしまいます。(この魅力、優雅さはとても南仏の田舎者のエドモンには出せるものではない、と思うのですが・・・)
また、決闘の惨殺シーンは他の方も言っておられるように、フランツの息づかいだけでとても心揺さぶられます。(私は泣きました!)フランツの決意と犠牲、友情からは、なぜか「走れメロス」を思い出しました。
やはりフランツ大好きなので、この時ほど、ロボットに乗って叩く人間とロボットが「シンクロ」するという条件を憎んだことはありませんでした。「痛い」のは見ていて本当に辛かった!
- 感想投稿日 : 2013年7月11日
- 読了日 : 2013年7月11日
- 本棚登録日 : 2013年7月11日
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