よく「小説を書くことは全裸を晒すこととおなじ」というけれど、それを完全に地で行った作品( ´ ▽ ` )ノ
傾向はかなり違うけど筒井康隆「大いなる助走」の遠い親戚、藤子不二雄A「まんが道」の平成版( ´ ▽ ` )ノ
キング「ダークハーフ」「ミザリー」の非ホラー版、全身小説家( ´ ▽ ` )ノ
ためらいや恥じらい、桎梏、既成概念、道徳、しがらみ、理性、常識、良識等々からの完全脱却・人間をやめる背徳・狂界へのノーリターンダイブ( ´ ▽ ` )ノ
それだけの犠牲を払った者の前にだけ、全裸=天使=閃きのカタルシスが訪れるんだ( ´ ▽ ` )ノ
これは小説家に限らず、あらゆる芸術家、職人、創作者、表現者に共通する理想形、「言霊」とか「ゾーンに入る」とか「なんとかズ・ハイ」ってやつで、その究極の到達点がついに肉体まで脱ぎ捨て完全作家と化した叔母さんに象徴されているんだろう( ´ ▽ ` )ノ
永劫回帰というか輪廻転生というか、時空を混乱させる構成が、キャラクターたちに「小説・創作本能」という呪・業・悪夢がドミノ的に取り憑いていく様を巧みに表現していると思う( ´ ▽ ` )ノ
さらにラノベ的なキャラ配置も挿入して異色の青春小説としても成功している( ´ ▽ ` )ノ
隠喩、寓意、文章力も一級( ´ ▽ ` )ノ
参りました、入間くん( ´ ▽ ` )ノ
(ブクログレビュー、あんまり高評価がついていないみたいだけど、ほんのちょっとでも作家を志した経験があるかないかで本書の評価が変わるのかな?(´ε`;)ウーン…寝食を忘れて執筆に没頭するシーンなんか、とびきり胸アツなんだけどなあ(´ε`;)ウーン…自分がもし中高時代にこの本と出会っていたなら、それこそ人生左右されていたかもしれない(´ε`;)ウーン…)
で、だ。
こんな傑作を書く人が、なんでまた「花咲太郎」なんてゴミを世に出したんだろう……(´ε`;)ウーン…
あんな、小説以前、落書き同然の代物を……(´ε`;)ウーン…
あっちを先に読んでいたから完全に不意をつかれた形だけど、もし二冊同時に買っていなければ自分が本書を読むことは決してなかったろう……(´ε`;)ウーン…
どんな作家にも出来不出来はあるけれど、「花咲」はダメの限界を突破したクズだからなあ……(´ε`;)ウーン…
あんなのとっとと絶版にしてほしいと、切に願う(>_<)
もうずいぶん昔の話だけど、たしか大滝詠一のラジオ番組でゲストの植木等が思い出話をしていたのを聴いたことがある( ´ ▽ ` )ノ
『かつてハナ肇主演の映画で「馬鹿シリーズ」というのがあって、その第三作「馬鹿が戦車でやって来る」の撮影前、安全祈願祭で神主さんが大真面目で「馬~鹿~が~戦車で~や~ってくる~」と祝詞をあげるもんだから、スタッフ一同笑いを堪えるのに必死だった』云々( ´ ▽ ` )ノ
自分が本書に興味を持ったのはその記憶があったから( ´ ▽ ` )ノ
ただし、元ネタの読みは「バカがタンクでやってくる」なんだけどね( ´ ▽ ` )ノ
(秋本治がこの映画のファンで「こち亀」のサブタイトルに「バカ(りょーつ)が戦車(バトルタンク)でやって来たの巻」ってのもあるらしい。いま調べたら)
(「馬鹿」に植木等は出てないな? 又聞き話だったのか、そもそもゲストが別人だったのか?……あんまり古い記憶だから曖昧模糊……)
2019/10/30
- 感想投稿日 : 2019年10月30日
- 読了日 : 2019年10月30日
- 本棚登録日 : 2019年5月3日
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