こんなにもワクワクする本は他に無い。現代脳科学の視点を中心としながら遺伝学や機械工学の分野も網羅し、倫理や芸術の様な人間固有のメカニズムについて踏み込んでいく本作は、かつて哲学が命題としてきた分野に更なる謎と興奮を提示する。原題は『HUMAN』とそのものズバリな本作はハードカバー600頁の大著だが、驚きの実験結果の数々と小気味よいジョークのおかげで全く飽きることのなく最後まで読み終えてしまう。中でも自己感覚を解釈装置の副産物だとする説は衝撃であり、読了後には「私」についての感覚は完全に一新されてしまった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
評論/研究
- 感想投稿日 : 2013年7月25日
- 読了日 : 2013年7月25日
- 本棚登録日 : 2013年7月25日
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