これは面白い。「科学と擬似科学の間に明確な線引きは可能だろうか?」という問いを中心に置きながら、20世紀における科学哲学の論点を整理していくことで科学的なものの在り方がどの様に変遷していったのかを理解する事ができる。また各章の冒頭に創造科学や占星術、代替医療といった疑似科学を例に挙げられているためか、常に具体例との対比で考えさせる構成になっているためか教科書的な退屈さは全く感じられなかった。あとがきで述べられている「健全な懐疑主義」、まっとうに疑う姿勢とその技術の必要性については心の底から同意したい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
評論/研究
- 感想投稿日 : 2012年11月27日
- 読了日 : 2012年11月26日
- 本棚登録日 : 2012年11月27日
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