マドンナとの離婚の報にガイ・リッチーのファンの多くが快哉をあげたと言う。
この作品を観て、その意味がよく判った。というか激しく同意する。
マドンナとの結婚生活で彼女のPV監督と化し、それまでの彼の切れ味が失われていた・・・という評価を頷かせるこの作品の躍動感はどうだ。
ヴァイオレンス映画の監督というイメージが強かったけれど、暴力それだけではないウィットに富んだ会話、ヴィクトリア朝の細部に拘った緻密な美術(汚濁と絢爛の融合)ミステリアスな要素も満載。
ヴァイオレンスな映像が苦手、という人でも作品の続きが知りたくて思わず観続けてしまうのは映像処理の美しさもさることながら俳優の演技によるところも多い。
なかでもロバート・ダウニー・jrのホームズ役はすばらしい!!
これまでのホームズはあまりに退廃的で神経質で好きになれなかったが、(断然ポワロ派でした)破天荒で緻密、かつちょっと間抜けなこのホームズこそドイルの描きたかった探偵なのでは?
マドンナという大きな影から抜け出し、復活を遂げたリッチー監督に拍手を送りたい。
続編も準備中とのこと。待ち遠しい限りである。
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- 感想投稿日 : 2010年7月31日
- 読了日 : 2010年7月31日
- 本棚登録日 : 2010年7月31日
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