無菌室ふたりぽっち

著者 :
  • 朝日新聞出版
4.19
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本棚登録 : 95
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022507761

作品紹介・あらすじ

記者とカメラマン。同じ会社の見知らぬ同士が、同時期に同じ病を得る。白血病。互いの存在を励みに闘う二人。だが、若いカメラマンは逝ってしまう。残された記者も1年後、再発。骨髄移植のドナーは、没交渉だった弟。そして…。さまざまな「二人」の心揺さぶる闘病記。

感想・レビュー・書評

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  • "死への恐怖、生への渇望が同時に襲ってくる。"

    白血病という、日常生活には無縁とも思える病気なので、
    もちろん前提知識もなく、それだけに読んだ時は衝撃でした。
    同じ白血病でも種類によって全然違うこと、
    そして、生きられる人もいればそうでない人もいること。。。

    全体的に、闘病生活の苦しさが目立つ内容ではありますが、
    生きることへの欲望が湧き上がる、とても元気が出る本だと個人的には思います。

    ただ一点。他の方も書かれているように、タイトルの
    『ふたりぽっち』はちょっとこじつけ感があります。

  • 白血病闘病記。如何に大変なことか文字通り痛いくらい伝わってくる。以前ある副作用に苦しんだ時の記憶が甦った。健康、って貴重だ。

  • http://www.my-cancer.net/cafe/book/bs_036.html
     著者は1968年生まれ、早稲田大学卒業。資生堂、主婦と生活社を経て、2001年に朝日新聞 社入社。「週刊朝日」編集部に勤務するが、2006年に慶応病院で“分化型急性骨髄性白血病”と診断され、抗がん剤治療を開始する。妻は二週間後に出産を控えていた。病院には、同じ朝日新聞の「AERA」でカメラマンとして活躍する遠藤俊介氏が同じ急性骨髄性白血病、そのうち急性単球性白血病で入院しており、やがてふたりは知りあう。しかし遠藤氏は院内で逝去。29歳だった。その後、著者は再発を経験するも、東大医科学研究所で弟から骨髄移植を受け、退院し、編集者の生活に戻る。

  • 突然の発病、寛解、そして再発、移植。白血病と闘い、2010年発行時点で病に勝ちえている筆者ともうひとり、残念な結末を迎えてしまった人の記録。現役記者の方だけあって、感情と言うより状況を記している点が、他の方の闘病ものと違う気がしました。私は10年以上前にノリでドナー登録した口ですが、移植しても安泰でない事実は驚きです。ただドナーに関してのリスクや表現が怖く、ドナーやめたくなりそうにも。この辺りは骨髄バンクの会報とちょっと違うので、誤解の元になったら勿体無いかも。(実際、複数回提供している人もいるので)。患者さんにとって、一助となりそうな一冊だと思いました。

  • 白血病で骨髄移植をされた方の闘病記。骨髄移植時の前後の話が、他の方の闘病記より、詳細に書かれており、読みやすかった。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:916||I
    資料ID:95110298

  • 共同図書 916/I41

  • 白血病闘病記。小飼弾のレビューもあわせて読みたい。(http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51537630.html)と、いうか氏のレビューが極まりすぎてて自分には本書について語れる部分が少ないが…。ドラマチックな要素を排し、ただ淡々と生活の変わりようを語り続ける闘病記。現実的すぎて「白血病になった気になれる」本として最適。「重病人になりたい。白血病とか。」とか言い出す厨二の顔面に叩きつけてやりたくなる一冊。

  •  2011年5冊目。
     204頁。

     白血病を発症した朝日新聞の経済記者。偶然、同時期にアエラ編集部のカメラマンも白血病に。同じ会社の同じフロアにいたこともあったが、知らない同士だった二人。入院を機に、互いを知り、互いを励みに病と闘う。だが運命の神様が二人の明暗を分ける。志半ばで逝った若いカメラマンの分までと、職場に戻った記者が1年後に再発。骨髄移植をすることになり、ドナーは没交渉だった弟に。さまざまな「二人」が交錯する感動の闘病記。
    (Amazon内容紹介)

     とにかく、白血病にだけはなりたくない。読了後に感じた、最初の感想。過酷な治療と環境に、自分が耐えられるとは思えない。

    p.104
     正直に本当のことをいえば、棺に入ったエンドーくんの姿を見て、僕は怖くて仕方がなかった。どうしても自分の姿がだぶってしまう。いつ自分があの箱の中で目をつぶっていてもおかしくない。自分が花に埋もれている姿を何度想像したことか。
     なぜ僕だけが生きているのか。

    p.107
     かつて不治の病といわれた白血病も今で治る病気だと言われている。でもこれは前向きすぎる物言いであって、実際には、「依然として致死率が高い難病であって、なかには運よく治る人もいる」というのが現実だろう。

    p.117
     白血病は食事、喫煙や飲酒などの生活習慣によって引き起こされる病気ではない。遺伝的要素もないといわれている。誰もがなる可能性がある疾患なのだ。
     それはもう、なってしまったら運が悪かったとしかいいようがない病気だ。

  • 成毛さんのレビュー
    http://bit.ly/8ZNt0G

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