本格ミステリ09 二〇〇九年本格短編ベスト・セレクション (講談社ノベルス)

制作 : 本格ミステリ作家クラブ 
  • 講談社
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本棚登録 : 67
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061826540

感想・レビュー・書評

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  • 中学生向けの軽々しい読み物
     一番おもしろかったのは「加速度円舞曲」だった。
    「しらみつぶしの時計」論理小説だと思ったが、読んでゐて退屈だった。オチが論理的ぢゃないので結局くだらんと思った。だいたい論理的に否定できない詭弁ならいくらでも挙げることができる。
    「路上に放置されたパン屑の研究」途中で鳩に餌やりする人がまいたといふバカミスを思ひついた。ショートショートだと思った。
    「加速度円舞曲」法月と小林のに比べてまともな推理小説で、うまくて読ませる文章でおもしろかった。
    「ロビンソン」途中で私は手のうちが判り、さらに全てを掌握してゐたといふ話はよくある気がしたので、だから何?と思った。
    「空飛ぶ絨毯」バカミスです。思はせぶりな書き方をして実は心労で死んでゐたり、絨毯に絨毯を重ねた程度で雲の上を歩いてゐるやうだと感じたり、死んだと思はれてゐた人が実は信念で生きてゐたり、いろいろと強引なので阿呆らしくなった。
    「チェスター街の日」読みづらかったし、美鈴が車椅子の手入れを続けてゐたといふのは、彼女がフェルドナンの一味といふことになってをかしいと思った。
     ここでここまでの短篇の水準に呆れて、後の短篇を読む気が失せてしまったので飛ばし読みした。千野帽子の評論は他のジャンルにも当てはまる、いたって当り前のことしか書いてゐない。

  • 小説

  • ミステリ短編集。アンソロジー。
    好きなものも、苦手なものも。
    小林泰三、麻耶雄嵩、柳広司は既読。
    沢村浩輔「空飛ぶ絨毯」は、日常の謎と思いきや…なかなか刺激的で良かった。

  •  これだけ並ぶと、さすがに読み応えがありました。
     いつもと違う読み方で、進んだり戻ったりと夢中になってしまっていました。

     文庫より少し大きめではあるけれど、B5変形版(?)で2段組の本は、
    文字が小さくて目に負担がきますねぇ、まぁ歳だからと言えばいいのでしょうが。少々頭痛がするのは辛いけど、次もまたそれを忘れて読むでしょう。

  • 2011.10.31
    有栖川有栖や乾くるみなどのミステリ作家が名を連ねる本格ミステリ選集。

    法月綸太郎「しらみつぶしの時計」が良かった。
    殺人が起こって、探偵が登場して、解決して……っていう「王道」ではなく、常識はずれのセッティングの中でロジカルな問題解決がなされてゆく展開が面白かった。

  • 「ロビンソン」は再読だけれど、相変わらずの面白さ。
    「迷家(後略)」は期待通りってところ。
    あとはそれぞれの作者に期待した通りですね。
    麻耶の作品が予想より普通でびっくりしたかな。

  • 1/3ぐらいは面白い。あとはつまんない。
    こういう様々な作家の短編集は、何故か前半ほど面白く、後半ほどつまらないのがセオリーみたい。時計も無く、外界と閉ざされた状態で、現在時間を当てる話は面白かった。

  • 日常の謎も良いのですが
    空飛ぶじゅうたんが気に入りました
    厳選されているから面白い!

  • さまざまな短編が集められた短編集。
    「しらみつぶしの時計」
    二人称という趣向は面白いし、正しい時計を絞り込む過程は興味深いけど、最後はどうなのかなぁ。
    「路上に放置されたパン屑の研究」
    探偵役と、謎の真相が上手くリンクしていて面白かった。
    「加速度円舞曲」
    被害者の特性が謎解きとリンクしていて以下略。
    「チェスター街の日」
    謎どうこうよりも、その真相がぶっ飛んでた(と、俺には感じて)。謎解きの瞬間の驚愕具合が凄かった。
    「迷家の如き動くもの」
    怪奇現象としか思えないことが、現実世界の論理に降りてくるのがすごい。

  • (収録作品)(しらみつぶしの時計(法月綸太郎)/路上に放置されたパン屑の研究(小林泰三)/加速度円舞曲(麻耶雄嵩)/ロビンソン(柳広司)/空飛ぶ絨毯(沢村浩輔)/チェスター街の日(柄刀一)/雷雨の庭で(有栖川有栖)/迷家の如き動くもの(三津田信三)/二枚舌の掛軸(乾くるみ))/評論 読まず嫌い。名作入門五秒前(『モルグ街の殺人』はほんとうに元祖ミステリなのか?(千野帽子))

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著者プロフィール

本格ミステリ作家クラブとは――
本格ミステリというジャンルのさらなる発展を目指し、2000年に設立された団体。年間の最優秀本格ミステリ作品を表彰する「本格ミステリ大賞」を創設し、その運営をおこなっている。初代会長を北村薫氏、2代目会長を有栖川有栖氏、3代目会長を辻真先氏、4代目会長を法月綸太郎氏、5代目会長を東川篤哉氏がつとめ、現在6代目麻耶雄嵩氏が会長をつとめ、推理作家・評論家・漫画家など約200名が所属している。


「2023年 『本格王2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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