ワイルド・スワン(下)

  • 講談社
4.09
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (390ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062062541

作品紹介・あらすじ

いつ誰かが言わねばならなかった現代中国の衝撃的な真実。今世紀中国のあまりにもすさまじき歴史と、中国文学の力を凝縮した天才的才能との出会い。壮絶な事実に世界は言葉を失う。中国の大地で人々は翻弄されながらも、何と力強くすばらしく生きてきたのか。

感想・レビュー・書評

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  • 下巻も読んで、やっぱりこれは最強のノンフィクション小説だったんだなぁと確信した。
    1980年以前、中国の人たちに幸せな時代はあったのかな?と思ったりした。
    中国にいいイメージを持っていない人にこそ読んでほしいです。

  • このドキュメンタリーを
    発刊以来はや20年は
    過ぎてしまい、中国の人口は
    今や13億、経済の自由化
    は著しいが政府は独裁一党の
    共産党だけであることには
    変わりはなく、毛沢東の時代
    は終わり、学生たちだけで
    世の中を変えようとした
    「天安門事件」がなぜ起きたか
    中国の政治背景が非常によく
    分かったような気が、今はしています。
    20世紀近代史に於ける偉大なる
    ドキュメンタリーです。
    いつの時代も言いたいことを言い
    やりたいことをする権利や自由を
    謳歌できることの有り難さを
    忘れないようにこれからも中国を
    少しでも勉強していこう。
    そんな気持ちになりました。
    ジャスミン茶を飲みながら…

  • 素晴らしい書籍であった。
    現 中国を知る一助となった書物
    文革 毛沢東 四人組
    建国の父
    歴史を正しく理解する困難さ
    正しく理解しなければ、それを阻まれている人が多く存在する世。
    多くの事を学ぶにあたっての障害が個人の範疇にあるこの身の幸せ
    無知蒙昧ではいられない

  • 今の中国政府を、中国の政治を、中国人のメンタリティを 知るうえで この作品は外せない。
    権力闘争と一般人をニグレクトする歴史がみえてくる。
    書かれていることが全て正しいとは思わないが、1市民の理解が見れるのは貴重だ。

    当時は文化大革命を、腐敗撲滅・旧弊改革のために若者が立ち上がった、素晴らしい!! 毛沢東バンザイ 紅衛兵バンザイと囃し立てていた朝日新聞の報道を思い出す。当時の中国に唯一特派員を出していたのに、ことの本質をまったくキャッチしていなかった/書かなかったのね。
    記者といえども、所詮はトーシロということだね。

    中国学習の必読書

  • 30年前のベストセラー。ずっと気になっていた作品をようやく読むことができました。

    日中戦争、国共内戦、そして文化大革命の時代を生きた、祖母、母、著者の三代記です。ドキュメンタリーたっちの文体は淡々としていますが、語られる事実は凄まじく、時に惨たらしい。とくに文化大革命期のところでは、人々の生活、人間の欲望と醜さが赤裸々に描かれていて、正直、読んでいて辛くなりました。それでも、歴史の事実の重みが好奇心を刺激したのか、本を閉じることはできませんでした。この厳しく難しい時代を生きた人々の息遣いが、生々しく感じられます。著者が最後に文化大革命の枷から解放される最終章では、著者と一緒になって解放感と喜び(重苦しいけれど)を感じられた気がしました。

    何らかの形で中国に関わる人には特に、一読をお勧めします。

  • 文化大革命から鄧小平による改革の期間、著者とその周りで起こった悲劇、小さな喜びが筆者の冷静な視点によって書かれている。
    人々の顔色、花々の香りまで繊細に描写されていて情景が目に浮かぶようだ。
    歴史的教科書的な観点と、権力闘争によって揺さぶられる当時の人々の様子とが重なって書かれているため、文革時代の中国についての理解がより深まった。

  • 2冊目の読書ノート 1993/9/5~2005/4/30に記載

  • 感想は上巻をご参照(σ・ω・)σ
    https://booklog.jp/users/fleurenbonton/archives/1/4062056534

  • 一度読むといい

  • 国のトップが、自分の国を破壊しようとする国の記録(文化大革命)ノンフィクションてのが衝撃。

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著者プロフィール

1952年、中華人民共和国四川省生まれ。文化大革命が吹き荒れた1960年代、14歳で紅衛兵を経験後、農村に下放されて農民として働く。以後は「はだしの医者」、鋳造工、電気工を経て四川大学英文科の学生となり、苦学ののちに講師となる。1978年にイギリスへ留学、ヨーク大学から奨学金を経て勉強を続け、1982年に言語学の博士号を取得。一族の人生を克明に描くことで激動期の中国を活写した『ワイルド・スワン』『真説 毛沢東』(ともに講談社)など、彼女の著書は世界40ヵ国に翻訳され、累計1500万部の大ベストセラーになっている。なお、上記の2作はいずれも中国国内では出版が禁止されている。

「2018年 『西太后秘録 下 近代中国の創始者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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