怪奇小説傑作集 3 【新版】 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488501082

作品紹介・あらすじ

「恐怖は人間の最も古い、最も強い情感だ」-H・P・ラヴクラフト。かくして人間は、恐怖を手なずけ、さらには恐怖を愉しむために怪奇小説を発明した。本アンソロジー全5巻には、その代表的な名作が網羅されている。この英米編3には、科学者である父親の実験材料として育てられた娘と、青年の悲恋を描いたナサニエル・ホーソーンの「ラパチーニの娘」ほか、全10編を収録した。

感想・レビュー・書評

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  • シチュエーションが美しいと思った。映像で見てみたい。
    マッドサイエンティストの父親に毒の体にされたベアトリーチェとジョバンニの悲恋を描いた作品。
    最近、「緋文字」のナサニエル・ホーンソンの作品だと知った。「ラパチーニの娘」
    悲劇というのは後になってから気付くもの。気づいていないうちが華。「あとになって」
    目に見えない不思議な生物の正体とは、結局なんだったのか?見ても感じてもいない私たちにはわからない。「あれは何だったか?」
    あの夢は予言でもあり、悪い未来を引き寄せてしまったのだと思う。最後に彼は狂ってしまったのだろうか。「夢の中の女」
    今回も興味深い作品が多かった。

  • 収録作は以下の通り。

    「ラパチーニの娘」ナサニエル・ホーソーン
    「信号手」チャールズ・ディケンズ
    「あとになって」イーディス・ワートン
    「あれは何だったか?」フィッツジェイムズ・オブライエン
    「イムレイの帰還」R・キップリング
    「アダムとイヴ」A・E・コッパード
    「夢のなかの女」ウィルキー・コリンズ
    「ダンウィッチの怪」H・P・ラヴクラフト
    「怪物」A・ビアース
    「シートンのおばさん」ウォルター・デ・ラ・メア

    このシリーズは巻末の作品紹介が丁寧。3巻では1巻収録作の翻訳を手がけた平井呈一氏が解説。怪奇ジャンルの歴史語りとしても面白く、ここからまた検索して読む範囲を広げる足がかりに多いに役立つ感じです。

  • 英米編の3巻目。
    幽霊や怪物や、人間心理やイロイロな怖い系詰め合わせ。
    信号手は読み終わった後にジワジワ来る怖さがある。

  • ナサニエル・ホーソーン「ラパチーニの娘」
    チャールズ・ディケンズ「信号手」
    イーディス・ウォートン「あとになって」
    フィッツ=ジェイムズ・オブライエン「あれは何だったか?」
    ラドヤード・キップリング「イムレイの帰還」
    A・E・コッパード「アダムとイヴ」
    ウィルキー・コリンズ「夢のなかの女」
    H・P・ラヴクラフト「ダンウィッチの怪」
    アンブローズ・ビアース「怪物」
    ウォルター・デ・ラ・メア「シートンのおばさん」

  • 2014-11-6

  • 「ラパチーニの娘」
    ナサニエル・ホーソーン

    「信号手」
    チャールズ・ディケンズ

    「あとになって」
    イーディス・ワートン

    「あれは何だったか?」
    フィッツジェイムズ・オブライエン

    「イムレイの帰還」
    R・キップリング

    「アダムとイヴ」
    A・E・コッパード

    「夢のなかの女」
    ウィルキー・コリンズ

    「ダンウィッチの怪」
    H・P・ラヴクラフト

    「怪物」
    A・ピアース

    「シートンのおばさん」
    ウォルター・デ・ラ・メア

  • 1、2巻と比べると読みにくいものが多かった気がする(単に好みの問題か?)。
    「信号手」チャールズ・ディケンズ
    呼ばれてる時の情景を想像するとゾッとする。やはり名作だと思う。
    「イムレイの帰還」ラドヤード・キップリング
    怪奇現象かと思いきや…の意外なオチが面白かった。
    「ダンウィッチの怪」H・P・ラブクラフト
    今まで読んだ彼の作品では一番読みやすかった。情景が浮かびやすい。
    心に残ったのは以上の作品位かなぁ。私はすでに読みなれてるけれど、1800年代の作品もあったりするので、古典の文章の運びに慣れない人には辛いものがあるかもしれない。

  • 毒草奇談「ラパチーニの娘」を読もうと手にとったのだが、他も面白くすべて読み通した。
    ジャンルには系譜というものが確かにあるのだな。

    選集に評価の星をつけるのは難しい。

  • ラパチーニの娘」 Rappaccini's Daughter ナサニエル・ホーソーン 橋本福夫訳
    「信号手」 The Signalman チャールズ・ディケンズ 橋本福夫訳
    「あとになって」 Afterward イーディス・ウォートン 橋本福夫訳
    「あれは何だったか?」What was it? フィッツ・ジェイムズ・オブライエン 橋本福夫訳
    「イムレイの帰還 THe Return of Imray ラドヤード・キプリング 橋本福夫訳
    「アダムとイヴ」Adam and Eve and Pinch Me アルフレッド・エドガー・コッパード 橋本福夫訳
    「夢のなかの女」The Dream Woman ウィルキー・コリンズ 橋本福夫訳
    「ダンウィッチの怪」The Dunwich Horro H・P・ラヴクラフト 大西尹明訳
    「怪物」The Damned Thing アンブローズ・ビアス 大西尹明訳
    「シートンのおばさん」Seaton's Aunt ウォルター・デ・ラ・メア大西尹明訳

    あとになって、イムレイの帰還、夢の中の女、ダンウィッチの怪、怪物、シートンのおばさんが良かった。 

  • 「ラパチーニの娘」目当てで読んだ。
    というかラパチーニの娘と信号手しか読んでない。

    「魔女の恋」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4861823838「毒の園」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4003264126「ラパチーニの娘」と読んでみて、これが一番好きだ。
    これが一番ひどいけど、ひどさがひどさとして描かれているのが良い。
    話としてもまとまっている。文章の美しさがくどいのは国と時代かなあ。

    なにが怖いってマッドサイエンティストの父でも身勝手な恋人でもなく、バグリオーニの邪悪さが怖すぎる。


    「信号手」は選集の常連らしい。
    「憑かれた鏡」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4309204651に入ってたんだっけ。

    古い訳は雰囲気の良さと読みにくさのどちらともいいがたい。

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