残しておきたいふるさとの野草

著者 :
  • 地人書館
4.25
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本棚登録 : 24
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784805208229

作品紹介・あらすじ

雪の中からひょっこり顔を出したフキノトウ、パラボラアンテナのように春の日差しを集めるフクジュソウ、田んぼ一面に咲き誇るレンゲ、ひっそりと咲く可憐なカタクリ、でんでん太鼓にしたナズナ、草笛にして遊んだピーピー草、風に揺れるススキの銀の穂波、真っ赤に染まったカラスウリ、そして、遠い万葉や紫式部の時代から愛でられてきた秋や春の七草など、日本の原風景を彩る、どうしても残しておきたいふるさとの野草を描く。

感想・レビュー・書評

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  • 福岡の街で育ったので
    食べられる野草をとって食したというような経験はない
    しかし、華道をやっているので
    曲がりなりにも少しは知っている

    文学、短歌を嗜む上でも、、植物の名前は外せない

    ただイラスト、スケッチなので
    リアルに、知識として知りたければ
    写真がいいかな。

    面白いものがあった〈色々興味あるものはあったけど)

    本文よりー
    リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ
    漢字では「龍宮の乙姫の元結の切り外し」

    一番短い名前は?
    なんと思います。

    「イ」
    流石にいちじではわかりづらいので
    「草」をつけて「イグサ」と読んでいる
    ご存知畳のあのいぐさ。

    他にも「チ」、
    茅をつけて「チガヤ」

    あと「キ」という植物
    これは現代のネギ

    根を食べるキなので「根葱」
    こんな風に面白い。

    セリ、スズメノテッポウ、ヤナギタデ
    ナンバンギセル、キキョウ
    諸々興味深い話でした。

    • nejidonさん
      トミーさん♪
      稲垣さんの本は面白いですよね。
      私が育ったのは南区ですo(^o^)o
      トミーさん♪
      稲垣さんの本は面白いですよね。
      私が育ったのは南区ですo(^o^)o
      2020/08/29
    • トミーさん
      nejidonさん

      へー、まさかまさかの
      同じとは〜嬉しいです。
      初めて読んだ方です。面白い!
      nejidonさん

      へー、まさかまさかの
      同じとは〜嬉しいです。
      初めて読んだ方です。面白い!
      2020/08/29
    • トミーさん
      あっ、それからこの本を教えていただいたのは
      nejidonさんです。ありがとうございます。
      この本を予約しに図書館に行ったら
      早速在庫してま...
      あっ、それからこの本を教えていただいたのは
      nejidonさんです。ありがとうございます。
      この本を予約しに図書館に行ったら
      早速在庫してまして、借りた次第です。

      あなたさまの本棚を知らなければ到底知り得なかったでしょう。
      不思議なご縁です。
      まだまだ稲垣氏の他の本も読みたいです。
      ありがとうございます。
      2020/08/29
  • 稲垣栄洋さんの本、四冊目。
    しみじみと心が和む良い本で、どんなに疲れた夜でもページを開いてしまう。
    読んでいると小さな路傍の花が目の前に姿を現すようで、気持ちがほのぼのとする。

    「身近な雑草のゆかいな生き方」の姉妹編という位置づけで、あちらに50種、こちらにも50種載っている。重複はしていない。
    「日本の原風景を彩る、どうしても残しておきたいふるさとの野草」というコンセプトで、万葉や紫式部の時代から愛でられてきた野草が主題。
    「田んぼの野草」「あぜ道の野草」「水辺の野草」「雑木林の野草」「草地の野草」というカテゴリーになっている。

    美しい挿絵は三上修さん。
    そしてこの表紙絵は、ムラサキツユクサによーく似ていて間違いそうだが「イボクサ」という。
    葉っぱは確かに良く似ているが、どうにも花弁が違うなぁ。ええと・・これは何?
    と、私と同じく迷った方、本書の40ページに解説があるから安心してね。
    裏表紙は鬼百合。こちらもすごく綺麗。

    いつものごとく、単なる植物の紹介本ではない。
    人の暮らしにどのように役立ち寄り添ってきたか、その知恵と生き残りの工夫や驚きの生態が、楽しい口調で語られる。蘊蓄もどっさり。

    一番驚いたのは「イグサ」の章にあった一番長い植物の名前だ。
    「リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ」というもので、浅い海に生えるアマモの名前なんだそう。漢字で書くと「竜宮の乙姫の元結の切り外し」となる。
    で、一番短い名前が「イ」で、分かりにくいから「草」を付けて「イグサ」にしたのだとか。
    これは、畳の原材料として有名。

    もうひとつ。忍者の「まきびし」として用いられたのが「ヒシ」の実。
    鉄製のものをイメージしていた方が多いかもしれないが、高価で重く、持ち運びに適さないため植物の「ヒシの実」を使用していたらしい。
    しかもこれ、デンプンが豊富で忍者の非常食にもなっていたというから、驚く。

    ふるさとの原風景などなくても生きていけると思われるかもしれないが、では今あるものがもしも無くなってしまった時、人は自らの手で何を作り出せるだろうかと、著者は問う。
    本書によってもう一度ふるさとを見つめ直してほしいという、願いがこもった書で、道端の花々への深い愛で満ち満ちている。
    温かな気持ちになれる一冊。

    • トミーさん
      面白い本を紹介してくださりありがとうございます。詳しく読めば
      私め、あなたさまのレビューとかぶってましたね。
      ははは、
      同じところを面白いと...
      面白い本を紹介してくださりありがとうございます。詳しく読めば
      私め、あなたさまのレビューとかぶってましたね。
      ははは、
      同じところを面白いと思ったんですね。
      真似してませんよ。ふふ。
      私めの方が遅く読んで読んですぐ「昨日借りて今日」レビューしました。
      手元に欲しい本です。
      2020/08/29
    • nejidonさん
      トミーさん、この本棚がお役に立てたようで嬉しいです!
      今検索したら稲垣さんの本は5冊読んでいました。
      どれもハズレはないので、オススメで...
      トミーさん、この本棚がお役に立てたようで嬉しいです!
      今検索したら稲垣さんの本は5冊読んでいました。
      どれもハズレはないので、オススメです。
      ふふふ、かぶってましたか(^o^) 光栄です!
      どうぞ気にせず思ったまま載せてくださいな♪
      同郷のよしみで  笑笑
      2020/08/29
  • 「雑草と日本文化」(視点・論点) | 視点・論点 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室
    http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/285727.html

    地人書館:残しておきたいふるさとの野草
    http://www.chijinshokan.co.jp/Books/ISBN978-4-8052-0822-9.htm

  • なんでこんなに物知りなの。
    と驚いてしまいます。

    身近な植物が、どんどん登場。
    昔から愛でられていた事実、他の生きものとの関係、、、を
    教えてくれます。

    ここに書いてあるようなことを、かみしめながら、実際の植物と対面したいものです。

  • 欲しい本。
    かつて身近だった(そして所により今でも身近な)野草についての本らしいということくらいしかわからないのですが。
    中身を見て、絵がよくて、量が多そうだったら、この題材なら欲しいかな、と。

  • 田んぼ、畦道、林などで見られる野草についての本。

    何となく眺めている野草も、特定の虫を集めるための工夫がそれぞれ違っていて面白い。他の花との差別化を図るために、季節や時間をずらしてみたり、構造に工夫が凝らしてあったり。もし、その虫が絶滅したら、それを頼みにしていた野草は、どうするのだろうと想像も膨らむ。
    野草のことをあまり知らないので、写真があると、もっと良い。

    カタクリが8、9年もかけてやっと小さな花を咲かせることや、イタドリが海外で大繁殖していたり、雑草の名前の由来だったりと、読んでいて興味が尽きない。

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著者プロフィール

稲垣 栄洋(いながき・ひでひろ):1968年静岡市生まれ。岡山大学大学院農学研究科修了。農学博士。専攻は雑草生態学。農林水産省、静岡県農林技術研究所等を経て、静岡大学大学院教授。農業研究に携わる傍ら、雑草や昆虫など身近な生き物に関する記述や講演を行っている。著書に、『身近な雑草の愉快な生きかた』『身近な野菜のなるほど観察録』『身近な虫たちの華麗な生きかた』『身近な野の草 日本のこころ』(ちくま文庫)、『植物はなぜ動かないのか』『雑草はなぜそこに生えているのか』『イネという不思議な植物』『はずれ者が進化をつくる』『ナマケモノは、なぜ怠けるのか』(ちくまプリマー新書)、『たたかう植物』(ちくま新書)など多数。

「2023年 『身近な植物の賢い生きかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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