全身麻酔 (ぶんか社文庫 き 2-1)

著者 :
  • ぶんか社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784821151929

感想・レビュー・書評

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  • 国立O大学医学部付属病院。閉ざされた空間・手術室で一人の患者が執刀されていた。「この患者は誰なんだっ?」執刀医以下、その取り違えを知っているのは病院関係者たちのみ。全身麻酔の術中に覚醒してしまっていた患者を除いては…。

  • 面白かった。  
    全身麻酔での手術中に意識はあり、その時の事を小説として書いた患者。その設定が素晴らしく面白い。

  • ふーん

  • 専門用語が多い割に読みやすかったけど次々に人が亡くなったり話が飛んだりつっこみどころが満載なのはプロの小説家ではないから仕方ないかな(苦笑)
    でも医療シーンはリアル~。
    こんな事が日常茶飯事だとは思いたくないけれどエライから腕も良いという事ではないのは確かだと思う。

    それにしても意識のある麻酔・・こわ~。

  • 物語の展開は、主人公の一人露村という患者が手術中に意識だけが戻り、手術の状況を知ってしいその時におきた手術の様子を「小説に仕立てる」所から始まります。

    しかもその手術も普通に終わったのではなく、「1、手術中のミス」「2、患者の取り違え」「3、病状の間違い」と医療事故の見本のような事はぎっしり詰まった手術でした・・・で、それぞれのミスについてそれぞれの立場の人間が複雑に絡んできます。

    また、霧村が書いた小説が病院の根幹を揺るがす「爆弾」となって展開していくのは軸が決まって読み進むのが早くなります。ただ後半(霧村は結局癌で死亡します)になって、なぜ小説を書いたのか、そしてなぜ病状が間違えたのか・・・という謎解きについてはちょっと焦りすぎの感があって、消化不良でした。

    先に書いたように細かいところの描写についてはさすが現場を知っている、という感じがありますがそこに絡んでくる人物の描写がちょっと弱いので、どっちつかずの印象を受けました。一応、霧村が関係している女性についての叙述トリックもあってそれなりのトラップはあるんですが、わかりやすいんですよね(笑

    あと、小説ならともかく名前の「音」が似ているからと行って患者を取り違えることはまずないでしょう・・・

  • ありうる医療事故のオンパレード。<br />それを二人の女の作為が貫いていく。

  • 著者:きりむらゆうこう

    主人公の弁護士、露村冬樹は大腸癌の手術を受けるが、
    手術中、麻酔ミスで意識が覚醒するという怖ろしい体験をする。
    それを元に書いた短編小説を執刀医の前橋教授に見せると、
    教授はその場で脳内出血を起こし、帰らぬ人となる。

    ***********************

    国立大学医学部付属の病院を舞台に
    権力抗争、麻酔ミス、患者取り違えなどを題材とした医療サスペンス。

    もちろん面白かったので、☆4つ。
    ただ、ちょっと凝りすぎかな、という印象はある。
    患者取り違え、麻酔ミス、病理検査のミス、権力闘争、
    そこに患者の元妻が看護士として登場し、
    新たに教授となった女医と患者の不倫があり……
    一つ要素を減らせば、もうちょっとすっきり読めたのになあ、と思う。

  • 2008.10.20 読了

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