Daddy-Long-Legs (Puffin Classics)

著者 :
  • Puffin
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本棚登録 : 31
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780140374551

感想・レビュー・書評

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  • 大昔にイギリスを旅行した時に、本屋で買ったものの、当時の英語力では読めずに放置。まさにこの緑の表紙のPuffin Classicsです。
    家族に「古文書を読んでいるのか!?」と驚かれたくらい黄色く変色しています。U.K.£4.99と値札が貼ってある。

    それはさておき、「あしながおじさん」は、子供のころ、ものすごく好きで、何度も何度も繰り返し読んだ本です。大人になってから「実は家にあったバージョンは子供向けに短くカットされたもの」と知り、ずっとノンカットバージョンを読みたいと思っていました。
    今回、読んでみてものすごく驚きました。

    <衝撃ポイント>
    ・ジュディが自分の出自にものすごいネガティブ!
    ・ペンドルトン家のお嬢様のジュリアのことを、友達と言いながらも、悪口言いまくっている!(笑)
    ・男女の駆け引きのことを、ジュディはちゃんと分かっている!(意外にやり手)
    ・ジャービーぼっちゃまは情報戦では有利なので頑張ってはいるが、けっこうジュディに振り回されている!

    意外に大人の読み物だったんだなぁ、という感想です。
    とじ紐がほつれるくらいに読んだ子供向けのバージョンは、もう手元にはなく、誰がリライトしたのか今となっては分からないのですが、素晴らしい編集だったと思う。ジュディのネガティブな部分、ダークな部分と、恋のかけひきの部分は見事なまでにカットされて、明るいトーンでシンプルに統一されていました。それでいてジュディが大人の落ち着いた女性に変身していく様子は、ちゃんと子供の私にも伝わっていました。
    作者の直筆イラスト以外にもすごく魅力的なイラストが添えられており、その挿絵も大好きでした。(「エーミールと探偵たち」の絵みたいな画風でした)
    手に入るならもう一度手に入れたいのですが、ネットで検索しても一切出てこないので、出版社すら分からない状態です。(昭和4~50年代に出版されたものだと思います。どなたか情報をお持ちの方がいたら教えてくださいね!)

    子供のころ、読みながら「私もぜったい大学に行って、できれば塔に住んで、夏休みは農場で過ごすんだ!」と思っていました。(←自分の田舎暮らしがつまり農場で暮らしていることと同じとは気づいていなかった)
    ジュディの目を通して見た大学生活は、ノンカットバージョンでもやはり同様にキラキラまぶしくて、農場の暮らしはうらやましいほどに心地良さそう。それに加えて、意外にもジュディは男性心理をちゃんと理解しており、寄ってくる男性たちを同時並行的にうまくさばいていて、ジャービーぼっちゃまの心情を思ってつい笑みがこぼれてしまうこともありました。
    読んでいて、本当に楽しかったです。

    最初に出版されたのは1912年、つまり日本では明治から大正に変わる年ですが、そんなに古く感じません。
    恋の駆け引きなんかは今とまったく同じ。
    性差別的な説教をした牧師にイラだちを見せたり、ジミーが債権を売る仕事に苦戦しているのを見て、「絶対に実家の工場を継いだ方が向いてるし、いずれ彼もそれに気づくときが来る」なんて意味のことを書いていたり、これらのシーンは社会の諸問題に対するジュディの考え方が現れる場面だけに、書かれた時代を反映して古くさく感じてもおかしくないのですが、今読んでも特に違和感ありません。
    強いて言えば、ときどき使用人に対する態度に時代を感じるかな?という程度。

    古びない小説の好例ではないでしょうか。名作です。

  • Free ebooksがあった。
    子供の頃から何百回も読んでるから、英語でもさらさら読める。
    ジュディの独立心溢れるところが大好き。

  • 子どものときも大好きだった『足長おじさん』だが、いい大人が読んでも面白かった。どんな過酷な状況でもユーモアを忘れず、前向きに生きるジュディがとにかく魅力的だった。最初から最後までジュディの書く手紙ばかりで構成されているが、手紙を読んでいるあしながおじさんのジュディに対する気持ちもよく伝わってくる。子どもより、世間を知った大人にこそおすすめの本かもしれない。

  • 孤児が幸運をつかみながら、それだけではなく、努力によって人間性を得ていく。
    学園で起こすどたばた喜劇でもある。
    主人公も物書きを目指すので,著者の分身だと分かる。

    最後はハッピーエンド。

    挿絵のかわいさも作品の一部だと思う。単純な線で書かれた挿絵が、あしながおじさんの特徴をよく表現している。

    登場人物が文学を書くのは、若草物語、赤毛のアンと同様で、主人公の思いは、著者の思いとも重なるので心の機微が分かりやすい。

    ps.
    Dady Long Legは、足長お父さんという意味ではないだろうか。
    あしながおじさん(dady long leg)が好きなら、
    続(dear enemy:拝啓 敵さん)も気に入ると思う。

    作者は、マークトウェインの姪の娘とのことである。
    作者が自分の子供を産んで、すぐに亡くなったのは、あまりにも悲しい物語。
    作者の自伝があれば読みたい。

  • なんとも感想が書きづらい…
    理解度半分だからでしょうか(苦笑

    世界名作劇場のアニメで見ていたのでストーリーは知っていましたが、
    子どもの頃、本で読んだことはなかったと思います…たぶん。
    読んでいる最中に、次回図書館で借りる本リストに入れておきました(爆

    “あしながおじさん”の正体は知っているので、
    Judyが友達Sallieのお兄さんと仲良くしようとしていると、
    すぐに遊び禁止の手紙が来たりして、読みながら笑ってしまいましたw
    Judyがすごく楽しみにしているのに、
    禁止(というか“行ってはいけない”)の手紙が来ると、彼女と一緒にガッカリしたり
    フランス語が出てきたり、難しい形容詞がいっぱいだったり、
    時には四行ぐらい何を話しているのかサッパリだったりのところも
    ありましたが、それでも楽しめる…そんな作品でしたw
    ブクログの方で☆4にしたのは、作品のせいではなく、
    私の理解不足のためです…(苦笑

    邦訳版を読んで、またいつか挑戦したいです☆

  • 実本は違います!!

    デルタ・リーダーズ1500 版です。

     【●総語数:約19,000 読了】

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