アラビアン・ナイトと日本人

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (928ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000220675

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  • 書誌学的興味から手にとる。文学のみならず、映画、演劇まで幅広く目配りして、渉猟してあり、目をみはる。池澤夏樹の小説の一節とか、どうやってみつけだしてきたのかなあ、とか。ざっとページをめくり、目にとまったところをひろい読む。/アラジン、アリババなど、もっとも有名な物語が、依拠した写本が残ってなかったり、アラビア語原典がみつかっていない系譜に属するとは寡聞にして知らず。千二夜目に語り残した物語を語ったところ、逆に不興を買い殺されてしまったというポーの短編「シェヘラザードの第千二夜の物語」(1948)よんでみたい。東洋史の大家宮崎市定がアラビア語をかじって、アラビアン・ナイトを読んでいた、というのも意外の感。前島訳全十二巻の特徴は仕上がりが均一ではなく、あとの巻になるほど、充実度がますのだとか。あと個人的には、日夏耿之介、三島由紀夫あたりがアラビアン・ナイトと関係が深かったのを興味深く読み。J.L.ボルヘス、土岐恒二訳「「千夜一夜」の翻訳者たち」『永遠の歴史』筑摩叢書 1986、大仏次郎「トルコ人の手紙-大衆文芸について」『ちくま日本文学全集』第38巻 大仏次郎 筑摩書房 1992、モンキー・パンチ「千夜一夜物語」嶋中書店 2004、徳富蘆花「外交奇譚」(土京の一夜、所収)あたりはあたってみたい。

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