- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000237789
作品紹介・あらすじ
大量破壊兵器(WMD)委員会は、元IAEA事務局長、ハンス・ブリクス氏が率いる、独立した国際委員会で、世界各地域の14人の専門家からなる。WMD委員会は、2年余をかけて、核・生物・化学兵器についての現状を調査し、各国政府、国際機関、NGOに行動を呼びかける提言をまとめた。2006年6月、アナン国連事務総長に提出された報告書が本書である。この10年間、軍縮・不拡散の勢いは危険なまでに失われ、拡散の新たな波が起こりつつある。いま私たちは核兵器のない世界にともに進むのか、多数の核兵器の存在する世界に歩調を乱して進むのか、岐路に立っている。
感想・レビュー・書評
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テロリストは多くの市民を直接攻撃するよりも危険な化学物質を放出する施設などを攻撃しようとするかもしれない。
大量破壊兵器に対抗する手段としての拡散への対抗という概念は、新しいものではない。イスラエルは1981年、イラクの核兵器計画を防止ないしは進行を遅らせる目的で、イランの原子炉を攻撃した。
インドもパキスタンもNPTに加盟していない。両国とも核兵器能力を放棄して非大量破壊兵器地帯を形成することはないだろうと考えられている。
いかなる者であれ、核兵器を作る為には2つのものが必要である。それは核分裂性物質と核爆発装置を設計し製造するための技術的知識。
核抑止論の支持者たちは、ある国が核攻撃を受けるのを防ぐためのもっとも信頼に足る方法は、その国が核攻撃を受けても生き残って核兵器による圧倒的反撃を行う能力と意思を保持するということを示すことによって、相手側の核攻撃を思いとどませることだと主張する。冷戦は相互確証破壊(MAD)である。詳細をみるコメント0件をすべて表示