デザインのデザイン

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000240055

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに、色んな人におすすめしたい!と思える良書だった。読んでいくと心が整理されている気持ちになる。

  • デザインはコミニュケーションの側面を持つ。その情報の質を左右する。四角いトイレットペーパー、無印、デザインって無数にあって、非常に面白かった。

  • デザイナーチームの副読本として読ませようと開いたら、予想外に自分の中に深く刻まれてしまった。特に愛知万博のくだり、とても無念な思いだっただろう。初期のコンセプトが実現したらどんなに画期的で誇れる万博だったことか(今の愛・地球博記念公園の惨状がそれを物語る)。そしてオリンピックでも同じことを繰り返してしまったんだなぁ、と。

  • デザイン
    「ものづくりやコミュニケーションを通して自分たちの生きる世界をいきいきと認識すること」
    「今日あるものを明日古く見せる」
    「生活環境におけるものに対する合理的な味方」
    「成熟した文化の佇まいを再創造する」
    「どういう形で現代の社会に関与していくかという自らの職能と社会とのスタンスを再認識すること」

    機械生産への反発で生まれた
    消費への欲望→「新奇性」によって鼓舞される

    デザインに必要な要素①品質②新奇性③アイデンティティ

    アフォーダンス:ある現象を成立させている環境を総合的に把握する(etc.傘立ては溝だけで成立する)

    イメージ
    「感覚器官を通じて外から入ってくる刺激とそれによって呼び覚まされたあこの記憶が脳の中で複合、連繁したもの」

    現代における書籍:情報を慈しむ媒体

    「が」:時として執着を含む、エゴイズムを海、不協和音を発生させる
    「で」:抑制・譲歩、一歩引いた理性

    「世界合理価値」:「基本」と「普遍」。極めて理性的な観点に立った資源の活かし方。かつて自由経済が保証していた利益の追求にも限界が見え始めた

    シンボル:意味を盛り付けられる器(日本の国旗)

    「着眼大局着手小局」

    情報の質を高める→情報の受けての理解力を加速する

    「笑い」:極めて制度の高い”理解”が成立している状態

  • 〇デザイナーはすごいな。

  • デザインに対する向き合い方やデザインというものにおける精神性を知ることができる本。
    デザインを勉強するには少し不十分だとは思うが、向き合い方と、具体例がいろいろとのっているため、次の学びのきっかけを作ることはできる。

  • デザインは編集である。強くて有効なメッセージを発信できる編集である。
    《デザイナーとしての自分は意図の明確な、意志的な計画に関与したいと思う。「核反対」とか「戦争反対」というような何かを反対するメッセージをつくることに僕は興味がない。デザインは何かを計画していく局面で機能するものであるからだ。》(p199)

  • デザイナーの気骨に触れ感動のために涙しました。よく練られたデザインはおもてなし。ホンモノを作りたいと心を新たにする時に勇気をくれる本だと思います。

  • デザイン

  • デザイナーは受け手の脳内に情報の建築を行う 五感からのインプットでイメージを構築
    長野五輪 雪を想起させる紙
    病院 真っ白い布のサイネージ
    松屋 白とテクスチャ
    白=背景性包括性現代性品位高級感刷新性
    無印 田中一光 生活の美意識 1980秋
    これがいい ではなく これでいい
    そのレベルを可能な限り引き上げる

    ブランドは文化の水準を反映する
    欲望のエデュケーション
    日本住宅 2LDKは西山が関東大震災後に研究した苦心のアイディア それが欲望の低水準化
    土地を持たなくていい
    床壁キッチンバストイレ通信インフラ収納ドア家具照明生活雑貨で生活空間は編集可能
    建築物構造「スケルトン」
    内側生活空間「インフィル」編集可能
    欲望を引き上げる 感性を持つマーケット

    日本はパチンコの受け皿
    世界に対してクールな構えを持てる場所
    混沌を融合させる極限のハイブリッド
    ディティールを配した究極のシンプル

    陰翳礼讃 羊羹は薄暗がりで食べるから黒い
    陰影に溶けて形も定かでないが口に含むとこの上なく甘い その感覚が羊羹という菓子の本質

    未来に関与するならにぎわいの計画はやめよ
    町おこし 起こされた街は無残 魅力は佇まい
    静けさと成熟に本気で向き合う
    情報発信などせずとも優れたものは発見される

    愛知万博構想
    森の万博 ルールを変える
    ハイテクのメガネで森を水晶宮に

    コミュニケーションも問題を様々なメディアを通したデザインで治療する医師
    アタマが痛いから頭痛薬をあげてはだめ
    診察で重大な病気が見つかるかもしれない
    それを発見し最良の解決策を示す

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著者プロフィール

グラフィック・デザイナー。1958年岡山市生まれ。武蔵野美術大学教授。日本デザインセンター代表。
文化は本質的にローカルなものととらえつつ、日本を資源に世界の文脈に向き合うデザインを展開している。広告、商品、展覧会、空間など、多様なメディアで活動。
著書は『デザインのデザイン』(岩波書店/サントリー学芸賞受賞)、『白』(中央公論新社)ほか多数。

「2014年 『みつばち鈴木先生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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