- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000244824
感想・レビュー・書評
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リアルタイム世代ではないが、家族が再放送を夢中になって見ていたのをよく覚えている。こんなに革新的で多くの人の情熱が注ぎ込まれた作品だったとは! 派手な展開などないにもかかわらず、少女の生活を丁寧に描いて大人も子供も楽しめる作品に仕上げたことは途方もないことだと実感。プロデューサーである高橋氏の生い立ちから始まり、黎明期のアニメ制作の現場を眺めていくところもとてもおもしろかった。
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ハイジのことだけだと思っていたら、テレビアニメの歴史からムーミンのことまで様々なことが書いてある。
したがって、日本のテレビアニメーションの歴史を製作者から調べるためには必読となるであろう。 -
アナログの時代だからこそ
できなかったこともあった
でも、
アナログの時代だからこそ
できたことがあった
何もかも、なかったからこそ
一から作り上げていくしかなかった。
どんな仕事にも言えることだけれど
その創生期には、
どれほどの苦労があり、努力があったことだろう
「ハイジ」というアニメーションが
生まれるその過程の中に
日本人が持ち続けてきた矜持がある
これからの日本が
見失ってはいけないモノが
世界に位置していくために必要なモノが
ここに綴られている
なぜ、日本のアニメーションが
世界に向けて流布していくのか
わかったような気がする -
「大人の本気」は子供にきちんと通じる。
「ハイジ」をめぐる人物史中心の書籍だが、原画やスコアなど貴重な資料もあり、天地人を得た奇跡的な作品だと改めてわかる。
少し前にAMAZONで数十年ぶりの視聴をしたが、大人になってから鑑賞すると、細やかな表現と歴史的背景まで盛り込むリアリティに、これほどまでに素晴らしい作品だったのかと真に驚愕する。