戦争とフォト・ジャーナリズム (岩波フォト・ドキュメンタリー世界の戦場から 別)

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  • Amazon.co.jp ・本 (77ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000269728

作品紹介・あらすじ

フォト・ジャーナリストはなぜ戦争に赴き、一枚の写真によって何を伝えるのか。戦争報道はなぜ被害者の側に立たなければならないのか。

感想・レビュー・書評

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  • 戦場写真はいつも自分に衝撃を与える。

  • フォトジャーナリズムとは何か、キャパ、沢田教一や自身の経験をもとに解説。戦場におけるジャーナリストの重要性が理解できた。
    有名な「ナパーム弾の少女」(ニック・ウト撮影)の写真は、「ここで待っていたら面白い場面が撮影できる」と米兵にあらかじめ言われて待機していたジャーナリストが撮ったという事実に戦慄をおぼえる。
    「ニックの写真はベトナム反戦運動に大きな役割を果たした。しかしどのような状況の中撮影されたのかは、多くの問題を問いかけている。」
    エディ・アダムスのベトナムで兵士が射殺される瞬間を撮った写真も、ジャーナリストに対するサービスで行われたのであり、「カメラが回っていなかったら、このとき男が射殺されなかったのは確かだ。」
    ジャーナリストのダークサイドにも踏み込んだ内容には、ショックを受けた。
    写真の読み方についても考えさせられる。
    もう少し写真が多ければ言うことなしの本だった。
    中高生にも読んでほしいな。

  • シリーズの別冊、最終巻。
    広河隆一の覚悟。戦争報道は被害者の立場に立たなければならない。ジャーナリストがいなくなってから権力は狂暴になる、だからジャーナリストは現場にいなければならない。つまり著者は、ジャーナリストに「報道」以上の役割を与える。第4の権力は市民から付託されたもので、その権力を生かすことを考えろ、とつまり言っているのである。
    カメラマンとジャーナリスト。フォト・ジャーナリストは写真家ではなく、ジャーナリストだと言い切る。著者の覚悟はすさまじい、と思う。

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