新版 バナッハ・タルスキーのパラドックス (岩波科学ライブラリー 165)
- 岩波書店 (2009年12月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (113ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000295659
作品紹介・あらすじ
ゲーデルの「不完全性定理」と並ぶ20世紀の摩訶不思議な定理。それがバナッハ‐タルスキーの定理である。あまりに奇妙なために、パラドックス呼ばわりされているが、数学のれっきとした定理である。面積とは、体積とは何か、あるいは「数えられる」とはいったい何を意味するのかを根本から問う。「無限」概念と格闘しつづけた現代数学。その中心に位置する話題をわかりやすく紹介する。
感想・レビュー・書評
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[第1刷]2009年12月9日
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金沢大学図書館
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体積とは何か、考えさせられる。感覚では間違っていても、定義に照らし合わせて見てみると間違いではなくなるのは面白い。
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懸命にわかり易く記述しようとしたが、付録では本題の定理の証明ということもあって全力で抽象的な記述が採用されています。
これなら、直前に読んだ志賀浩二先生の『無限からの光芒』の第2部にある説明の方が良かったと思える程です。
他にも集合・位相関連の本の該当部分と比較してみたくなりました。 -
バナッハ=タルスキー関連のを3冊読んだけど、一番装丁がハードコアなこれが一番すんなり読めた。
第一部の周辺知識的なユルさと、第二部の完全ハードコアな証明のコントラストが楽しい。 -
日本語でおk
ってのは冗談だとしても俺にはなかなか難しかったですね。
この本を読んだとしても、次の日友達にバナッハ・タルスキーのパラドックスとは真にどんなものかを説明することはできません。
ただあとがきで述べられているように数学の存在理由は、その汎用性から人類の福祉と繁栄に貢献することだけでなく、芸術や哲学と同じように精神文化の深化にも寄与していると考えられます。
その点で言えば、自分の好奇心を埋め、自身の精神の深化を狙うという個人的な目標は達成できた気がします。 -
今、読み始めているが、衝撃的な話だ。無限について、今までなんとなくしか考えてこなかったが、その意味で自分が数学についての理解がかなりおろそかだったことがよくわかった。
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無限とは。直感に反することを理解することの難しさを再認識。
説明はとてもわかり易かった。いい本です。