物語のティータイム――お菓子と暮らしとイギリス児童文学

著者 :
  • 岩波書店
3.73
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本棚登録 : 241
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000612050

作品紹介・あらすじ

ライオンと魔女、秘密の花園、クマのプーさん、時の旅人…イギリスでは、日常のなかにファンタジーが息づいている-。イギリスの食文化や児童文学を研究してきた著者が、物語に登場するお菓子やハーブをとりあげながら、11作品を読み解いていきます。名作がもっと面白く、味わい深くなる、イギリスの児童文学案内です。それぞれの物語にちなんだお菓子のレシピ付き。

感想・レビュー・書評

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  • イギリスの児童書に登場するお菓子についてのあれやこれが書かれた1冊。とにかく大きなマグカップにたっぷりミルクティーを淹れて飲みながら読みたい。読みたい児童書は増えるし、イギリスに行きたくなる!読み終わるのがもったいなくなるくらい素敵な本だった。

  • 懐かしい児童文学と、そこに描かれるお茶の時間の様子。こどものころ、たしかにこれはなんだろう、と思って読んでたんですよね。
    その不思議をずっと持ち続けて、研究し、イギリスに住むまでに至った著者が素敵だ。

  • <閲覧スタッフより>
    キャラクターで有名なピーター・ラビット、映画化されたナルニア国ものがたりやくまのパディントンといったイギリス児童文学をお菓子と暮らしから書いた1冊。物語の背景がわかると読み返したくなります。レシピ付なので食べたくなります。物語を味わい尽くさずにはいられなくなること間違いなし♪
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    所在番号:596.65||キタ
    資料番号:10238861
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  • イギリスの児童文学に登場するお菓子と舞台になった地方の特色を綴ります。
    著者は、イギリス・ウィンブルドンに住んでいたこともあるうえ、英国ハーブソサエティのメンバーでもあるそうな。

    イギリスって、食事は美味しそうなものが浮かばないけれど、ティータイムは美味しそう。

  • 「ライオンと魔女」ターキッシュ・ディライト
    「たのしい川べ」プラムケーキ
    「秘密の花園」ダービシャー・オーツケーキ
    「リンゴ畑のマーティン・ピピン」アップル・クランブル
    「クマのプーさん プー横丁にたった家」ハニー・バナナマフィン
    「ツバメ号とアマゾン号」シードケーキ
    「時の旅人」レモンポセット
    「ピーターラビットの絵本」ローリー・ポーリー・プディング
    「トムは真夜中の庭で」スコーン
    「くまのパディントン」マーマレード
    「風にのってきたメアリー・ポピンズ」ジンジャーブレッド

  • 記録

  • イギリスの物語(児童文学)に出てくるお菓子を中心に、その時代背景や作り方歴史を分かりやすくまとめてくれている本。

    ただ、お菓子の作り方やどんなお菓子なのかを説明してくれるだけでなく、その作品の作者の想いや、その時代何があってそのお菓子が生まれたのか、登場したのか、当時のイギリスの政治的状況、食糧事情も踏まえて説明してくれているのでとても面白い。

    また、日本語で翻訳されたものが原文ではどう書かれているか記載があって、そうだったのか!と驚くものもあった。

    例えば、村岡花子さん訳の赤毛のアン(正確にはイギリス文学ではないけれど例えとして出てくる)に出てくる「いちご水」。
    子どもの頃読んでいた時、なんとなくかき氷のいちごシロップを水で薄めたようなジュースを想像していたが、原文では「ラズベリー コーディアル」と書かれているらしい。
    そもそもいちごではなく、ラズベリーだったのか!
    と驚いた。

    また、お菓子の話ではないが、クリスマスツリーを飾るのはヴィクトリア女王の時代にドイツで行われていた風習を王族が始めて、それを庶民が真似して広まった。
    とえうことも意外な話だった。

    お菓子だけでなく本当にさまざまな観点からイギリスの文化を教えてくれる大変面白い本だった。

  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1404728

  • 『秘密の花園』や『クマのプーさん』などイギリスの児童文学を通して、イギリスの食文化や暮らしなどについて書いた本。ビジュアル(写真は小さめ)やレシピや説明などで、長年謎だった食べ物の正体が一部判明しました。イギリスの料理はいまいちを聞くけれど、お菓子はどれもおいしそうだ。また、こちらの本、イギリスの児童文学案内としても良く、まだ読んだことない作品が読みたくなりました。

  • ナルニア国物語や、クマのプーさん、メアリー・ポピンズなど、イギリスの児童文学に登場するお菓子やハーブに重点を置いて作品を読み解いていく、イギリス児童文学の案内書。

    これまで物語の中に出てくる食べ物に注目して本を読むことがなかったので、とても新鮮だった。
    日本と外国では文化が違うために、翻訳後にまったく別の食べ物になってしまうこともあるそう。いままで正体が分からなかった、いまいちピンとこなかった食べ物が、この本を読んで「なるほど、そういうものだったのか」と納得した。

    はじめてタイトルを聞く物語も。
    お菓子だけでなく、どういったストーリーの作品なのかにも触れているので、「おいしい」だけでなく新たな出合もくれる1冊でした。

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著者プロフィール

北野佐久子(きたの・さくこ)
東京都出身。立教大学英米文学科卒。
在学中から児童文学とハーブに関心を持ち、日本人初の英国ハーブソサエティーの会員となり、研究のため渡英。
結婚後は、4年間をウィンブルドンで過ごす。児童文学、ハーブ、お菓子などを中心にイギリス文化を紹介している。
英国ハーブソサエティー終身会員、ビアトリクス・ポター・ソサエティー会員。
主な著書に『イギリスのお菓子とごちそう アガサクリスティーの食卓』(二見書房)、『物語のティータイム お菓子と暮らしとイギリス児童文学』(岩波書店)、
『ビアトリクス・ポターを訪ねるイギリス湖水地方の旅』(大修館書店)、『ハーブ祝祭暦』(教文館)、『イギリスのお菓子 楽しいティータイムめぐり』
『美しいイギリスの田舎 を歩く!』(ともに集英社be文庫)、編書に『基本 ハーブの事典』(東京堂出版)など。

「2019年 『イギリスのお菓子と暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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