宇治拾遺ものがたり (岩波少年文庫 569)

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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001145694

感想・レビュー・書評

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  • 稚児とおはぎ:寺で夜おはぎができるのを寝たふりをして待っている稚児の話
    隣りの葬式:方角が悪い隣人のため,垣根を壊し自分の家の門から葬式を出した男の話
    式神の呪い:安倍晴明の話

  • 「「こぶとり」「大どろぼうの大太郎」「腰折れ雀」「うんぷてんぷふりわけ双六」をはじめ、鬼や狐の活躍する話、美しい話、こわい話が集められた鎌倉時代の説話集から、昔も今も変わらない人の心のふしぎさを描いた、小さな物語47編。中学以上。」

    昔話「こぶとりじいさん」の原作や、芥川龍之介の「鼻」の原作となった話等、知っている話も出てくる。
    短く楽しい話がたくさん!

  • うんことか汚わらしい話を書いていたり、昔も誘拐事件とかあったのかと思えてきて今の人も昔の人も変わらないだなと思いました。

  • 鎌倉時代に成立した再話集を、中高生向けに現代訳再編した本。和製グリム童話とでも言ったところか。大納言源隆国が書きとめさせたという「設定」から楽しい。珍しい話、不思議な話を集めた本だが、怪異の話もさることながら、それ以上に人間の持つ奇特さが際立って感じられる。聞き馴染んだ「あの話」の原型もあれば、古典の特徴的な「オチのない話」も多いので、古典文学に慣れる練習にもなるかも…慣れてしまうと、そのオチのなさが実に趣深い。

  • 高校生の時に読んだ。今も昔も心は変わらない。

  • 遠い昔の説教話だが、現代人にも耳が痛いかも...

  • わらしべ長者やこぶとりじいさんなどのお話から、いろいろなことを考えたり、教訓を学ぶことができると思うためおすすめする。

  • 読みやすい。
    すこしききかじった話も
    こんな話だったのかと改めて思いました。

  • いやはや、こうやって「少年文庫」とはいえ日本の古典を読んでみると、いかに KiKi が「絵本 or おとぎ話」以来、母国日本の民話から離れていたのかを改めて実感させられますねぇ。  同時にここに収められている47編の物語のうち、半分以上は生まれてこの方読んだこともない物語ばかりで、正直なところ「日本人としてこれでよかったんだろうか??」と思わずにはいられなかったりもします ^^;  特に KiKi の場合は国語の授業や古文の授業で勉強した物語以外は、ホント、おとぎ話でしか日本の民話と接してこなかったからなぁ・・・・・。   

    特に宗教心の薄かった(今も?) KiKi にとって仏教やら神道やらをベースにした物語は説教くさかったりすることもあって、本当の意味で「お子ちゃま」だった時代はともかくとして、ある程度自意識が目覚めてからは「抹香臭いお話」とばかりに敬遠していたようなところがあります。  お坊さんやら聖やら稚児さんやらが出てくると、それだけで「ああ、その手のお話ね・・・・」と切り捨てていたとでも言いましょうか・・・・。  でもね、同じように説教くさいはずの「メルヒェン」とか「聖書をベースにした物語」とかに関しては「説教くさい」とは感じつつもその後何年間もそれなりに親しんだのは何でだったんだろう???  今回、この物語を読みながらそんなことをつらつらと考えていました。

    (全文はブログにて)

  • こぶとりじいさんが載っててびっくりした。どれもほんとに短い話だが、人を羨ましがってばかりいてはいけない、といった教訓めいた話も多く、童話集のよう。

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著者プロフィール

1933年、京都生まれ。京都大学大学院修了。京都大学名誉教授。国語国文学専攻。文学博士。

著書『活用の研究Ⅰ 前活用としての母音交代』『活用の研究Ⅱ 活用の構造』『今昔物語集 本朝世俗部』一〜四(『新潮日本古典集成』共著)『古事談・續古事談』(『新日本古典文学大系』共著)『宇治拾遺ものがたり』(『岩波少年文庫』)『聖と俗 男と女の物語』など。

「2018年 『影と花 説話の径を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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