愛蔵版 絵のない絵本

  • 岩波書店
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本棚登録 : 189
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001160352

作品紹介・あらすじ

「この世界の⽣活は、⽉にとっては⼀つのおとぎ話にすぎません」ひとりぼっちの若い絵かきのもとへ、夜ごと友だちの月が訪れて、空から見たことを聞かせます。月のまなざしが照らしだすのは、悲哀に満ちた地上の人びとの風景。旅を愛したアンデルセンの詩情あふれる名作を、絵本作家・松村真依子の柔らかな水彩絵で贈ります。

感想・レビュー・書評

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  • 松村真依子
    https://www.mayko88.com

    愛蔵版 絵のない絵本 - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b600976.html

  • 大好きな本です。ずっと岩波文庫の大畑訳に親しんできましたので、特装版嬉しいです。挿絵がガラリと変わっていますがりぬなんん

    月の光が
    愛すべく人たちにやさしくキスするところが好きです。

    なつかしい月は
    詩人のさみしい部屋のおくまでやさしい光をさしこんで
    ほんの短い時間 月が見てきたことを話してくれる。

    「わたしの話すことを絵におかきなさい。
    そうしたら、とてもきれいな絵本ができあがりますよ」

    大好きなのは第三十三夜 最後のお話し,

    ねむる前に主のく祈りをとなえる小さい女の子。

    おかあさんがお祈りの途中でさえぎりました。
    「おまえは、今日もわれらに日々のパンをあたえたまえ、といってから、まだなにか言ったことね…それはなんなの?おかあさんに言ってちょうだい。」

    「おかあさん、おこらないでね!
    あたしね、こうお祈りしたのよ。
    『そして、パンの上にたくさんバタをつけてくださいまし』って!」

    きゅゅゅゆん!

  • これは思ったより時間がかかります。詩歌のようであり、かなりの想像エネルギーを使う。北欧の厳しい自然。絶望や諦め。弱きもの、儚いものにこそ、美しさを求める価値観。キスの意味。北欧の人々の夜。何だか、砂絵や影絵を思いおこさせる。これまでふれられたことのなかった感性の部分に、ある温度を持って触られた、そんな感じ。

  • 月が語るものがたりではあるのだけれど、まるで詩を読んでいるかのような印象。
    絵もすてきだし、箱入り、装丁もすてき。

  • ひとつひとつが短過ぎるし、オチもよくわからず。私には苦手な作品でした。

  • 言葉の美しさもさることながら、挿絵も素敵で、何度も読み返したくなります。

  • 愛蔵版!
    絵がいっぱい。
    月が語る物語が、真珠のようで素敵。
    漢字には「かな」がふってあり小学生でも読みやすいと思う。
    もちろん中学生でも、読みやすい。
    章のラストに補足もありわかりやすい。
    万華鏡のでように多彩で美しい。
    アンデルセンの想像の世界が凝縮されていて、独特の抒情詩的な詩美がただよっている。
    朝の読書に最適。

  • 紙の本に触れるたのしさ。
    愛蔵版なので、眺めて手に取ってぱらぱらめくって、愛蔵します。

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著者プロフィール

デンマークのオーデンセに生まれる。父親の影響で本や芝居に関心を寄せるようになる。 14歳でコペンハーゲンに出る。30歳で出版した小説『即興詩人』が出世作となり、 各国に名声が広がる。32歳で「人魚姫」を含む第三童話集を刊行し、以降は近代童話の確立者として世界で認められた。

「2023年 『アンデルセンの童話1』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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