中勘助詩集 (岩波文庫 緑 51-8)

著者 :
制作 : 谷川 俊太郎 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 90
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003105184

感想・レビュー・書評

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  • 美しい日本語。

  • 銀の匙とは違う雰囲気も感じたけれど、中さんの日本語にはやはり甘い透明感がある。緻密なうつくしさと、それからごはんがおいしそう。
    「手まり」といくつかの俳句短歌がお気に入り。

  • 日常風景が素朴でやわらかい日本語で紡ぎだされる。今はなき家族を懐かしむ詩が多い。

    作者の「しみじみとした憐みのこころ」(※「千鳥の心」中の表現)がにじんでおり、心にしみる。透明感がすばらしい。
    詩が苦手な自分でも、現代詩よりすんなりと受け入れられた。

  • 代表作「銀の匙」ではほとほとと甘い水のように思い出が薫っていたが、こちらの詩集はその苦労した生活の情感がにじみ出るようで意外だった。その情感も苦み走っておらず、人肌で寄り添い、苦しみも懐かしさもさっぱりと達観しているが故にじんわりとにじみ出ている。この感じは若い人には到底出せないよなあと思う。ポーズや詩情としてのさっぱりではなく長年の生活の積み重ねの上で茫々とした情感なのだ。静かな部屋で物思いに耽っていたら、ふと台所でふつふつと火の湧く音が耳に入る。そんな静かな雰囲気だ。生活についての詩以外でも、中国の人物に関するのや説話のや俳句が、ほっこりとあたたかくも熟練を感じさせる。

  • 良い。

  • きれいなわかりやすい言葉で書かれた詩。その内容は千変万化で、中には痛切なものもある。七五調のリズムの良さもあり、繰り返し読んで覚えたい詩も多い。

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著者プロフィール

1885年、東京に生まれる。小説家、詩人。東京大学国文学科卒業。夏目漱石に師事。漱石の推薦で『銀の匙』を『東京朝日新聞』に連載。主な著作に小説『提婆達多』『犬』、詩集に『琅玕』『飛鳥』などがある。

「2019年 『銀の匙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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