- Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003106068
感想・レビュー・書評
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「荒涼かつ不毛な」一生を周三郎を送る。こんな愛嬌マンはどの場所・どの時代にもいるのかもしれない。落語の“ふら”のような親しみがもてた。「永らく御哀願を蒙つて来た本篇の主人公だが、あれほどの動機で、果たして善心に立ち還るかどうか、ともかく作者としては、死ぬまで跡を従けて行くつもり」にぐっときた。
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収録内容は以下の通り。
本編
秋山駿: 解説
かつては一般的であった義太夫など、生きた言葉を用いる藝能の調子が、小説全体の語りに非常によく活きている。
それと同時に、小説の最大の制約として、熱を持った語りの場に読者が接することができないゆえに、冷静な視点で里見弴の小説を批評しようとすると、不充分な感があるのではないか。
それほどに里見弴の文章は活き活きとしている、ということだと思う。
「極楽とんぼ」の冒頭の、主人公の出自を記した文章は、芥川隆行の語りが合いそうだなぁ、と思いながら読んだ。 -
7,8年ぶりに再読
読み終わって、ふうーっ、ってなった。
いやー
いいね -
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/4003106067
── 里見 弴《極楽とんぼ 196101‥ 中央公論 196105‥ 中央公論社 19931216 岩波書店》
── 眼高手低
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19530215
── 《現代文豪名作全集19 里見 弴 集 19531130 河出書房》村松 定孝・編(P30)
高く心をさとりて 俗に帰るべし。
── 大仏 次郎《大衆文学代表作全集 2 19541220 河出書房》P1 序詞