極楽とんぼ 他一篇 (岩波文庫 緑 60-6)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003106068

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  • 「荒涼かつ不毛な」一生を周三郎を送る。こんな愛嬌マンはどの場所・どの時代にもいるのかもしれない。落語の“ふら”のような親しみがもてた。「永らく御哀願を蒙つて来た本篇の主人公だが、あれほどの動機で、果たして善心に立ち還るかどうか、ともかく作者としては、死ぬまで跡を従けて行くつもり」にぐっときた。

  • 収録内容は以下の通り。

    本編
    秋山駿: 解説

    かつては一般的であった義太夫など、生きた言葉を用いる藝能の調子が、小説全体の語りに非常によく活きている。
    それと同時に、小説の最大の制約として、熱を持った語りの場に読者が接することができないゆえに、冷静な視点で里見弴の小説を批評しようとすると、不充分な感があるのではないか。
    それほどに里見弴の文章は活き活きとしている、ということだと思う。

    「極楽とんぼ」の冒頭の、主人公の出自を記した文章は、芥川隆行の語りが合いそうだなぁ、と思いながら読んだ。

  • 7,8年ぶりに再読

    読み終わって、ふうーっ、ってなった。

    いやー

    いいね

  • 架空の人物だけれども、時間軸は史実通り。明治天皇が逝去したり太平洋戦争がお来たり。出版された当時なら読者も了解だったであろう2.26事件がらみのも描写も今となってはなんのこっちゃになりかねない。
    何となく憎めない周三郎の一生、ラストまで一貫して適当に生きている。羨ましいけどこの性格も生まれもった才能だなぁ。

    文学少女シリーズより

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/4003106067
    ── 里見 弴《極楽とんぼ 196101‥ 中央公論 196105‥ 中央公論社 19931216 岩波書店》
     
    ── 眼高手低
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/19530215
    ── 《現代文豪名作全集19 里見 弴 集 19531130 河出書房》村松 定孝・編(P30)
     
     高く心をさとりて 俗に帰るべし。
    ── 大仏 次郎《大衆文学代表作全集 2 19541220 河出書房》P1 序詞
     

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