新美南吉童話集 (岩波文庫 緑 150-1)

制作 : 千葉 俊二 
  • 岩波書店
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感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003115015

感想・レビュー・書評

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  • 題名だけなら覚えている作品を改めて大人になって読む。どの作品も情緒にあふれていて、ハッピーエンドのものもそうでないものも、何ともいえない気持ちになる。童話ってバカにできないな、ということを再認識。

  • 『ごんぎつね』『手袋を買いに』といった有名なものしか読んだことなかった。もちろん、この2作は物凄く好きな作品なのだけど。
    今回、いろんな作品を読んで、本当にこの作家の作品が私はとても好きだし、引き込まれる。どんどん物語の中に入ってしまう。最後の『狐』は、なんとなくどこかで読んだことあるものだったが、今回読んで、すごいなぁと思った。この作品が1番好きかも。

  • とてもに美しい物語の数々。日本の原風景なんていう安っぽい言葉で表すのは気が引けますが、かつての人びとの暮らしや擬人化した動物たちの生活が豊かに描かれています。そしてその中に、本当に繊細な心の動きが表現されていて、これもまたチープな言い回しですが、なにか忘れていた気持ちがよみがえる気がします。

    例えていうならば、よく晴れた日に干した布団のようなふかふかの、そういう物語であり、またそれを読む側もそういう心持ちにさせられます。

    新奇な技巧上の試みがあったり、社会に対する鋭い批判の眼差しがあったりするわけでは決してありません。文学の価値が、そういったものだけで決まるわけではない、ということがよくわかります。

    気持ちよく本を閉じることができる、そういう名作が詰まっています。

  • 「手袋を買いに」が好きだったけど親になって読むとまた違う種類の感動に涙する。純粋な子ぎつねの坊やも可愛いけれど、坊やが子ぎつねとわかりながら手袋を渡してあげた店屋の主人にも。「最後の胡弓弾き」という話は知らなかったのだが少年から大人へ、大人から老人へと生きる時間の深み、時代の移り変わり、無情さ…しみじみと読んだ。

  • 来年が生誕100年ということ、自分が幹事を務めた忘年会の景品に使ったことなどから読みました。「ごんぎつね」や「手袋を買いに」くらいしか知らなかったけど、作品がたくさんあることを知りました。岩波文庫を選んだ理由は棟方志功の版画が挿絵に使われてたから。

    童話といいながら、大人が読んでも読み応えがあるというか、感じるものがある。

    ちょうど今日、NHKの番組で新見南吉を取り上げていたけど、いつか新美南吉記念館も行ってみたい。来年一月にリニューアルオープンらしい。

    登場人物の話し言葉など、随所に三河弁が出てきて、その度に親近感が湧いて興奮しながら読みました!

  • あったかい毛布に
    包まれたような気分になる物語たち

    ごんぎつね
    改めて今読んで やっぱ最後の1行は切ない
    いたずらだけどほんと優しいごん
    子供できたらごんぎつねみたいに育ってほしい

    うた時計 手袋をかいに 全編通して
    あたたかい優しい気持ちになれます

    お父さんお母さんに会いたくなる 
    あの包容力 安心感
    愛がいっぱいつまった最高の短編集

  • 「ごんぎつね」「手袋を買いに」くらいしか知らなかったけど、他にもそれに負けないくらいの名作ぞろい。
    温かくもちょっぴり切ない感じがなんとも心地良い

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