ワーズワース詩集 (岩波文庫 赤 218-1)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003221815

感想・レビュー・書評

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  • 前知識ゼロで読んだせいで、重苦しい詩には衝撃を受けた。
    イングランドの高い丘と森とそこに吹く風を感じられそうな。
    「ティンターン修道院~」から後の作品が極めて印象的。

  •  
    ── ワーズワース/田部 重治・訳⦅詩集 19570525 岩波文庫⦆
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4003221818
     
    https://kindai.nijl.ac.jp/kindais/CKMR-00142
    ── 畔上 賢造・訳⦅ウヲルヅヲス詩集 19150225 聖書研究社⦆
    https://note.com/sss_books/m/m1f5ccc8df221
     
    …… 湖水地方をこよなく愛し、純朴であると共に情熱を秘めた自然讃
    美の詩を書いた。同じくロマン派の詩人であるコールリッジの親友。
    ── 共著⦅抒情民謡集 Lyrical Ballads 1798‥‥ England⦆
     なお、日本語表記では「ワーズワス」と、後半のシラブルを長音にし
    ないのが最近の国内の学界の慣例である(Wikipedia)。
     
     英国ロマン主義六大詩人;ウィリアム・ブレイク、ワーズワース、
    コールリッジ、ロバート・サウジー、ジョージ・ゴードン・バイロン、
    パーシー・ビッシュ・シェリー、ジョン・キーツ
     
     Blake, William      17571128 England    18270812 69 /銅版画
     Wordsworth, William   17700407 England    18500423 80 /ロマン派詩人
     Coleridge, Samuel Taylor 17721021 England    18340725 61 /
     Southey, Robert     17740812 England    18430321 68 /湖水詩人(湖畔詩人)の1人。桂冠詩人
     Byron, George Gordon   17880122 England Greek 18240419 36 /“6th Baron Byron”
     Shelley, Percy Bysshe  17920804 England Italy 18220708 29 /沈没死/メアリーの夫
     Keats, John       17951031 England Rome 18210223 25 /結核/第二世代
     
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=20230922
     
    (20230922)

  • 文学のレポートを書くために読んでいます。

    ワーズワースの水仙を読んだ時にこの作者に一目惚れしました。この本の中なら序曲が好きです。

    英語詩はリズムがあるのでYoutubeでよく聞くのですが、お経と似ている感じがして心地よいです。詩を楽しみ鑑賞しながらも、レポートも完成度の高いものに出来るよう頑張ります。

  • 『英国庭園を読む』p182より。いまの私が好きそうな気がする。(直感だけど)

  • のびのびとした感覚で自然への畏敬を謳うワーズワース
    水仙が好き

  • イギリスを代表する、「ロマン主義」の詩人、ワーズワース(William Wordsworth, 1770-1850)の詩作集。


    「ロマン主義」というと、何か漠然とした感じがするのですが、それまでの、ヨーロッパにおける「宗教的な教条主義」や、「ギリシャ・ローマを源流とする、古典的芸術・文学を基調とする古典主義」を乗り越え、「個人の自由や独立性を表現していこう」とする、18世紀後半から、19世紀初頭にかけて活発になった、一連の芸術活動の事を指すそうです。ちょうど、その時期が、フランス革命の勃発、その後のナポレオンによる帝政への市民の反発や、産業革命の幕開け、といった、「市民」や「個人」が大きく前面に現れて来る時期に当っており、そうしたヨーロッパの社会状況の中で生まれてきた芸術活動だと言えるのかもしれません。


    ワーズワースの詩の特徴は、自然への賛歌、これに尽きる様に思えます。もちろん、「叙事詩」的な、一連の出来事を、「詩」の形式で表現したものもあるのですが、「自然」、「自然の一部としての人間」、をテーマとして創作された詩に、彼の「美的表現」は、最大限に発揮されます。訳者の方が、彼をして「自然詩人」と評されているのも、頷けます。


    ***


    最も印象的な詩を一篇ご紹介しますと、「虹」が挙げられます。(以前「レビュー」した、『いろいろな色』でも、その一節が引用されていました。)





    「虹」


    わが心はおどる


    虹の空にかかるを見るとき。


    わがいのちの初めにさなりき。


    われ、いま、大人にしてさなり。


    われ、老いたる時もさあれ。


    さもなくば死ぬがまし。


    子供は大人の父なり。


    願わくばわがいのちの一日一日(ひとひひとひ)は、


    自然の愛により結ばれんことを。


    (pp.92)



    ***


    他にも、「郭公に」、「そうだ、それは山の木霊」など、様々な素晴らしい詩があり、それぞれの「美しさ」があるのですが、その中でも、「虹」は突出しているような印象を受けます。一貫しているのは、彼が、ただ通り過ぎてしまうような、自然の背後に、その「美」を生起させている存在を感じとり、一瞬の感覚的把握で、文字としてそれを描写している、という点です。


    ワーズワースは、英国王室により、古代ギリシア・ローマの優れた詩人に贈られていた、「桂冠詩人」の称号を叙せられているとのことです。





    自然の愛に架る「虹」を語り続けた、月桂樹を抱く詩人。

  • わが心はおどる/虹の空にかかるを見るとき。/わがいのちの初めにさなりき。/われ、いま、大人にしてさなり。/われ老いたり時もさあれ、/さもなくば死ぬがまし。/子供は大人の父なり。/願わくばわがいのちの一日(ひとひ)一日(ひとひ)は、/自然の愛により結ばれんことを。

  • 今という時代の中ではよけいな付加価値が生じてしまっているようなのがちょっとイヤかな。
    中身は悪くないけど。

  • 自然詩人と言われるワーズワース。それは手放しの賛歌ではない。深い摂理と鼓動を同じくする感性が脈打っている。一番のお気に入りは「幼年時代を追想して不死を知る頌」です。

  • メトロ書店で立ち読み。
    人気のある詩人だけありますねー。
    美しい言葉の羅列。好きかも。

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著者プロフィール

1884-1972。登山家、英文学者。詩人ワーズワースなどを翻訳、紹介。著書に『日本アルプスと秩父巡礼』など。

「2021年 『キャンプ日和 アウトドアと文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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