森の生活: ウォールデン (下) (岩波文庫 赤 307-2)

  • 岩波書店
3.64
  • (29)
  • (41)
  • (61)
  • (6)
  • (2)
本棚登録 : 872
感想 : 40
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003230725

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ウォールデンの森での生活の秋から春へかけて、そして圧巻の「むすび」。生き方はこれしかないと思っていないか?労働の奴隷となっていないか?人間には野生という強壮剤が必要だ。生活をもっと単純化すれば、貧しさは貧しさでなくなり、弱点は弱点でなくなるという考えかたも理解できるし、そうできればと思う反面、やはり家族との生活はそこにはなかった点が最後までひっかかる。子供の生き方の選択肢を自由を考える場合、ミニマムな生活から他の生活を選ぶことは可能なのだろうか?他の人の税金によってなりたっている教育や医療やインフラを寄生虫のように使って、自分は自由に生きていると叫ぶのか?どのようにそうでない社会をつくっていけば良いのだろう。労働の奴隷にならないように心を保つ難しさなど肯定的にも否定的も考えさせられる生き方満載の、これは森の実践的哲学書なのだった。若い時に読みたかった。

  • 上巻に引き続き、具体的な植物や動物の名前などを多々用いて彼の体験した生活を臨場感も持って伝えているが、あまりにも具体的すぎて植物図鑑を読んでいるような気持ちになってしまう。
    しかし、所々、この世界に生きている人間として学ぶべき事をしっかりと記してくれている。

  • 名著です。何か、『隠遁生活のススメ』みたいな捉え方をされている向きもありますが、ソロー自身が

    『僕が森に行ったのは、思慮深く生き、人生で最も大事なことだけに向き合い、人生が僕に教えようとするものを僕が学びとれるかどうか、また死に臨んだときに、自分が本当に生きたと言えるのかどうかを、確かめるためだった。』

    と、本書で述べており、決して厭世思想ではありません。積極的に生きるための哲学として読まれることをおすすめします。

  • 上巻はどこか頭でっかち過ぎて社会に溶け込めない若者が森に逃げ込んだ的なものを感じたのだが、下巻は良かった。
    自然の描写。

    • e-kakasiさん
      どこからアプローチしていいのか、分からなかったので、ここから失礼します。フォローありがとうございます。年に百冊目標はすごいですね。いや、いろ...
      どこからアプローチしていいのか、分からなかったので、ここから失礼します。フォローありがとうございます。年に百冊目標はすごいですね。いや、いろいろあるなあ。私の本棚はあまり、yurinippoさんの参考にはならないとおもいますが、あなたの本棚は私の参考にとてもなりそうです。是非、フォローさせてください。
      2013/02/26
    • yurinippoさん
      e-kakasiさん
      フォロー&コメントありがとうございます。
      100冊はあくまでも目標でして…去年は達成できませんでした。今年は頑張ろうと...
      e-kakasiさん
      フォロー&コメントありがとうございます。
      100冊はあくまでも目標でして…去年は達成できませんでした。今年は頑張ろうと思います!
      私の方こそ、本棚参考にさせていただきます。よろしくお願いします。
      2013/02/27
  • 理想の生き方を実践するために森に小屋を立てて2年間暮らした中で得たソローの経験と思想。
    饒舌ながらも、くだけた流麗な語り口でさらさらと読める。ダジャレも見事な翻訳。

    美しい自然描写もあれど、力点はあくまで人はどう生きるべきかという問答。

    ウォールデン湖のように青いけど、少しばかりの生きる勇気と知恵を与えてくれる書物。

  • 結びが良い

  • 上巻ですでに深い感銘を受けていましたが、下巻(後半)はさらに感銘を受けました。特に最後の章「むすび」はそこだけでも人生指南書としての価値があります。ソローは悟りをひらいた人、物事の本質を掴んでいる人、仏教的にいうならば、彼岸の智慧を得た賢者と呼ぶにふさわしいでしょう。俗世間の名声や権力、お金は虚飾であり、真の幸福は別の所にある。彼はそれを「実在」と呼んでいますが、2年にわたる森の生活でソローは「実在」についての確信を得るわけです。
    「汝の視力を内部に向けよ。やがてそこには、いまだ発見されざる、千もの領域が見つかるだろう。その世界を経巡り、身近な宇宙地理学の最高権威者となれ」
    「もしひとが、みずからの夢の方向に自信を持って進み、頭に思い描いたとおりの人生を生きようとつとめるならば、ふだんは予想もしなかったほどの成功を収めることができる」
    「われわれの内なる生命は、川の水のようなものである」
    これらは最終章に書かれているメッセージですが、最後のメッセージにありますように、この本自体があたかも川の水のようで、読者の心に潤いを(生命を)与えてくれる存在だと思います。何度も読み返したい本でした。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/707600

  • (環境学生委員会推薦図書)
    ☆農学部図書館の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BN13158342

  • 上巻に記載。

全40件中 1 - 10件を表示

H.Dソローの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×