- Amazon.co.jp ・本 (542ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003240632
作品紹介・あらすじ
グレートヘンの悲劇からたち直ったファウストは次に美を追求することで生の意義を把握しようとして果たさず、最後に人類のため社会のための創造的活動によってはじめて自己の救済にあずかる…。
感想・レビュー・書評
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新しいタイプのプロレタリア文学です。無理難題をふっかけて、納得するまで金を払わないわがままなクライアント。それに翻弄されて右往左往する個人事業主。やっと報酬がもらえると思ったら、上から目線で売り上げを搾取していくお上。メフィストフェレスカワイソスと思ったのは、私だけではないはず。
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一通り読み終えても、この作品が結局のところ何を言わんとしているのかよく分からなかった。
頭で考えるだけじゃなくて、実際に行動し努力することが大切ということなのか。その行動や努力の方向が結果的に間違っていたとしても、正しいと信じて、あがいて苦しむことこそが「生」の意義。
ファウストという人物が人間的に特別優れているとは思えない。現状に満足できず、耐えず何かを求めて飢えている人物にみえる。いろんな意味で貪欲。
登場人物の中では、第二幕で登場するホムンクルスが好きだ。 -
なんでや! メフィストフェレスがんばったやろ!
と思わず拳をにぎったけれどきれいな終わりだった。
ゲーテのメッセージをいまひとつ読み取れないというか、部分的にわかるのに全体としてなんでこうなったのか理解できないみたいにはなったけれど、劇として楽しかったからもうそれでいいや。
訳注が気になるところを丁寧に補完してくれていて、それも楽しむためのいい材料になったと思う。 -
内容を十分に楽しむには、キリスト教やギリシャ神話などに関する予備知識が、それなりに必要となる。
そのため、せいぜい註しか読まなかった自分が、この本について多くを語ることはできないし、するべきでもない。
しかし、気に入ったフレーズが一つあったので、初回記念に書き残す。
「自由も生活も、日毎にこれを闘い取ってこそ、これを享受するに値する人間といえるのだ。」
彼のいう、有為な年月や美しい瞬間は、私が理想とするものとは異なるかもしれない。
それでも私は、自分が求めるだけの自由や生活を闘い取らなければならないし、それは、他者との闘いというよりも、むしろ自己との闘いとなるだろう。私は基本的に、他者と争う人生を望まない。
全ては、私が前を向いて生きるために必要なのだ。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/686916 -
恐怖はあるが面白い
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偏屈博士と悪魔くんのお話
ラストが世界級(名作)