- Amazon.co.jp ・本 (142ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003242414
感想・レビュー・書評
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みずうみ
老人の述懐であることを忘れるくらい、幼い頃の描写が瑞々しくて、胸を打つ。
冷静に考えるとと、2年間音信不通で切ない思いをさせ、別の人と結婚するのを止めなかったのに、ほとぼりが冷めた頃急に現れるなんて酷すぎる。
ヴェローニカ
結末が知りたい!
大学時代
誰が悪いわけでもないけど残酷詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「みずうみ」だけを読んだ。ラインハルトとエリーザベトの切ない青春の恋のお話。時期ごとに区切れ区切れになってるところや、自然の描写が美しいところ、またラインハルトからエリーザベトへの感情が詳しく書かれていないところがいっそう物語の雰囲気を清らかなものにしていた。中学の時に読んでいたら確実にハマっていたと思う!
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ドイツの作家シュトルムの短編集ですね。
シュトルム(1817ー88)は法務の仕事を携わり州知事の職にも着いた事がある傍ら、若いときから文学や音楽にふかい愛情を寄せ、三十歳の頃には抒情詩人として名を知られるようになった作家です。
収録は5篇
みずうみ
マルテと彼女の時計
広間にて
林檎の熟するとき
遅咲きの薔薇
いずれも、作家の初期の作品です。
とくに「みずうみ」は、作家も深く愛し『ドイツ文学の真珠』と明言する珠玉の短編集です。
実は、茨木のり子の「みずうみ」から、ふと思い出して読み直しました。美しい若き日の純粋な愛の物語で、かおり高い詩編が盛り込まれています。
翻訳の関泰祐さんは「話し上手な人の話のように、美しくまとまっていて印象的であり、言葉には音楽的な響きがあって、その余韻が大きな魅力となっている。」と言われています。
翻訳もそこを注視されていて読みやすく、美しい文章で綴られています。
ドイツを代表する詩人の作品を味わえるのは、珠玉のひとときでした。 -
美しい風景と、そこに住まう(或いは住んでいた)人の営みの描写が微笑ましい短篇集。
表題作も素敵だが、個人的には「マルテと彼女の時計」がお気に入り。年老いた女性の孤独と、しかしながら満ち足りている彼女の内面の対比とが、昔話の語りのように静かに描かれているところがよい。 -
マルテと彼女の時計 こういう小品もっと読みたいな
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萩尾望都のタッチが頭に浮かぶ
ただただ状況描写が情緒的で美しい
ストーリー性のことはよくわからないがこれはこれでいいとおもった とっても純愛 -
特にひねりもないが、きれいな印象の話だった。
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オリジナルは1849年の作品。
20年ぶりに読んだ。
新版の岩波文庫の読みやすいこと。
以前に読んだのは、間違いなく古い活字が細かく組まれたバージョンだった。
くっきりした活字もありがたいし、この薄さもありがたい。
(当時も今も、氷室冴子「クララ白書」のなかで、女子中学生たちが宝塚的に演じる劇中劇として登場する「みずうみ」の逸話が好きで、この作品を手に取った。クララ白書に登場していたと思う、「みずうみ」のある会話が読みたかったのだけど、どうにも見当たらない。新訳ではないのに謎だ。近々別の訳者のもので確認してみるつもり。)
当時は、なぜタイトルが平仮名なのか?
ラインハルトって名前なら、主人公は金髪碧眼で自信満々の美青年なのか、と要らんことを考えていたのを覚えている。
今見ると萩尾望都タッチで情景が浮かんでしまう。
散文だけど、韻文を読んでいるような抒情詩物語。
過ぎゆく過去を懐かしむような美しい小品がいくつも編まれている。
シューベルトの歌曲でも聴きながら読むといいかもしれない。
なかでも新しく編まれたという「マルテと彼女の時計」と「広間にて」が気に入った。 -
萩尾望都先生の絵柄で情景が浮かぶ感じ
サラサラの素通り感、これはこれでよいのかも? -
みずうみ(岩波文庫)
著作者:シュトルム
発行者:岩波書店
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
情緒的な文章がノスタルジックな感じさせる代表作。