- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003321416
感想・レビュー・書評
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漢文は書いてあることが面白くて好きでしたが、改めて読んでみることにしました。
全体的に感じたのは、当時の中国はこんなに戦争してたのか、騙し合いばかりだなと言うこと。それは今の世界も変わらないのかもしれませんが。
印象的だったのは、君主に進言するときに大事なのは、相手の心を見抜き、竜の喉元の逆さ鱗(逆鱗)に触れないように意見を述べることだという韓非子の言葉と、「心に合わぬ言葉を聴くのが聡、おのれの内を視つめるのが明、自らに勝つのが強」、「千枚の羊の皮は狐の脇腹一つの値打ちもない、千人の諾々(イエスマン)は一士の諤々(率直な意見)にかなわない」という趙良の言葉。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
購入した11年前に一度読んだきりだったので、この度再読した。
まず、訳者の小川環樹氏が巻頭の「はじめに」の中で、「原文の一字ももらさず翻訳するようにつとめた。」と述べられていることに敬意を表したい。
本巻には「伯夷列伝 第一」から「春申君列伝 第十八」までが収録されている。
「伯夷列伝 第一」の慷慨する司馬遷の叫びともいえる件は胸を打つものがあった。また、遷が嘆じるところは我が国の現況に通ずるところがあるように思えてならない。
「伍子胥列伝 第六」は宮城谷昌光の『呉越春秋 湖底の城』読了直後だったため、場面が生き生きとよみがえり読んでいて胸躍った。
「仲尼弟子列伝 第七」は孔子とその主な弟子の言行などを収めており『論語』を髣髴する。あの孔子でも弟子へ辛辣な言葉を投げかけていることがあり、そこに人間味を感じ面白い。
どの列伝も古代中国を彩る人物ばかり、読んでいてい興味は尽きない。
ただ岩波文庫なので小さな活字、過ぎた意訳、古い言い回しなどで読むのに難儀するのは覚悟してほしい。 -
やはり精読するには時間が必要。
それは古典ならではか。
宮城谷の本を読んでいたので、登場人物はほとんど知っていたが、キングダムの主人公李信が出てきたときは震えた。
だがしかし、オウセンのほうが何枚も上手か。 -
漫画の キングダム にはまり、キングダムの基となった中国春秋時代とはどんなものか気になったからこの本を読んだ。キングダムではおなじみの人物たちが続々と登場し、楽しみながら読み進めることが出来た。 やはり漫画よりも難しい内容となってくるが、内容は深く、この本を読み進めることで中華の元となった出来事がよく理解できる。1度読んでみて難しいと思った人は、漫画の キングダム を読む んでみてもいいだろう。しかし、少しでも内容を深く理解したいと思う人は史記列伝を飲むべきだと思う。
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『史記』列伝の部(全70巻)のうち、「扁鵲倉公列伝 第四十五」と「亀策列伝 第六十八」以外の全68巻の全訳。前者は医学の記述、後者は亀卜の方法の記述で、訳者が「正確に訳する自信がない」という理由で割愛されている。『史記列伝(一)』では、「伯夷列伝 第一」から「春申君列伝 第十八」までを収録。
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・すべて意見を述べるにあたり大切な事は、説く相手のほこりとする点を誇張して、恥とする点を全然述べないようにする言い方を心得ることにある。相手が失策だったと気づいていることは、その過失を極言してはいけない。自らを過信する者に対し、事の困難を指摘し水をあびせてはいけない。意図をおしひろめて、さからうことができないようにし、辞と言を排撃することがないようにする。そうしておいてから弁舌と知識を発揮するのだ。これこそ親しまれて疑われることなく、いうべきことを述べつくせるやりかたである(老子・韓非列伝 第三)
・世を治めるには道は一つではなく、国につごうよければ、いにしえに法らぬのです。いにしえに反するからとて非とすべきではありませんし、礼に循う者は何も大したことはできないものです(商君列伝 第八) -
人物に躍動感が感じられる。意気あり、思想あり、熱気あり。
何回読んでも学ぶものは多々ある。 -
本棚から出てきた本。
実は全五巻、ぜーんぶ持ってました。
漢文で史記の内容は少し勉強しましたが、とても面白かったのを覚えています。
中国史には興味津々、難しそうですが、挑戦しなきゃ。
近所の学校の先生をやっていた方から貰った本の中の一つ。
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司馬遷の書くぞと言うパワーに圧倒。まるで小説のような歴史書。