- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003356418
感想・レビュー・書評
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岩波文庫 漫画家 岡本一平
大正から昭和初期の風刺漫画作品集。清水勲 による 岡本一平の略伝と年譜付き。
愛染明王に見立てた谷崎潤一郎は面白い。デフォルメした肖像画は面白いが、少し悪意も感じる。夏目漱石と松本幸四郎は 傑作。
政治の風刺画は いつの時代も 政治家の愚劣さは同じであることを実感する。銀座や新宿の夜の風景は 今より 華やか。
漫画の方が 時代感覚を捉えやすい。妻 岡本かの子 の小説より、子 岡本太郎 の芸術より、その時代特有の雰囲気や空気を疑似体験できる
大正5年12月に東京朝日新聞に掲載された「漱石氏小説中の人物」をもっと見たい。
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名文家で名筆家、サラリーマン漫画ではすべてを言い尽くし、書き尽くした。天才。(開高)
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岡本太郎の父親って夏目漱石も絶賛した人気漫画家だったのね。初めて知った。昭和初期までの漫画と今の時代の漫画との違い、というか断絶が感じられて面白かった。
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時代の寵児、又は岡本かの子の夫、岡本太郎の父と、名のみ高い岡本一平の、おそらく唯一手軽に手に入る本ですが、全集で分かるその全貌をこの本がどこまで伝えているかというとあんまり・・・です。でも「女百面相」という漫画の線をみればこの人の凄さの一端がわかるかもしれません。