- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004121534
作品紹介・あらすじ
文献案内: 215-218p
感想・レビュー・書評
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p. 48 の樹形図が素晴らしい。1960sで既にパーリ語仏典至上主義(パーリ語仏典が最古の“原始仏教”に最も近い姿を示しているはずだ、という仮説を無前提に支持すること)を繰り返し戒めていることも貴重な態度表明だ。のちの2018年、馬場紀寿『初期仏教』でもパーリ語仏典が即初期仏教の姿と言われることは避けられていた(阿含や律に限定した分析であったため、渡辺の立場よりやや上座部寄りのアプローチかもしれないが。渡辺は公平な立場を採るよう努めているが、当時の大衆部と在家信徒、二つの非-上座部グループから出てきたものの可能性を捨てることを惜しんでおり、それが大乗仏教の意義を論じる筆致にも滲み出ているように思われる)。
これを読む際は同著者の『仏教 第二版』、上述した『初期仏教』と合わせて読むことを推奨する。順番としては『仏教 第二版』→『初期仏教』→『お経の話』がよいかと思う。20世紀から21世紀初頭までの日本の仏教文献学の穏当さからはみ出さずに、冷静に仏教史の基礎を浚うには新旧の岩波新書仏教入門書3冊がコスパ良しというのが、自分の2024年時点での暫定見解となる。この後に赤松明彦『インド哲学10講』や角川ソフィア文庫『仏教の思想』に転ずると、基礎固めが終わった状態で色々と読み込むことができて愉快なはずだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小難しいけど面白いですよ。読んでよかったと思える。
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3回目です。
1回目は、1981年12月22日
2回目は、2003年12月16日
12月になると読みたくなる本なのかもしれません。
(2013年12月15日)
羽生選手の全日本の滑りを見ながら読み終えました。
(2013年12月22日) -
(1967.12.20読了)(1967.06.24購入)
内容紹介
「お経」は仏教の聖典である。その中には、宗教や哲学の思想としてだけでなく、文学や民俗学の資料としても興味深いものが多い。日本の文化に大きな影響を与えた「お経」をふたたび現代人のものとするために、インドの原典ほか多くの資料を駆使して主要な経典のあらすじをたどり、近代的な文献学の方法によって、大胆な分析を試みる。
☆関連図書(既読)
「外国語の学び方」渡辺照宏著、岩波新書、1962.10.06 -
現代では、仏教に限らず宗教全般の存在について憶測だけで批判したり、思い込みでタブーのように扱われ「宗教っておかしい」と叫ばれているが、そういう印象を改めさせてくれる一冊でした。同著者の『仏教』とあわせて読むと尚いいと思います。
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20111221
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[ 内容 ]
「お経」は仏教の聖典である。
その中には、宗教や哲学の思想としてだけでなく、文学や民俗学の資料としても興味深いものが多い。
日本の文化に大きな影響を与えた「お経」をふたたび現代人のものとするために、インドの原典ほか多くの資料を駆使して主要な経典のあらすじをたどり、近代的な文献学の方法によって、大胆な分析を試みる。
[ 目次 ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
お経とは何かそれがシンプルに書かれた作品だった。