[ 内容 ]
お岩の幽霊で知られる『東海道四谷怪談』が初演されたのは文政八年、幕藩制がその土台から腐りはじめ、あらゆる既成の秩序が崩れていく時代であった。
鶴屋南北は、この崩壊期のエネルギーを、忠臣蔵のパロディの形をとって描き出した。
悪意と哄笑、猥雑と醜悪の織りなす南北のドラマ世界から、崩壊期の精神とその可能性を読みとる。
[ 目次 ]
崩壊期の精神
1 猥雑・滑稽・グロテスク(越境する空間;拡散的な序幕の構図;悪と色好み;地獄宿の喜劇と愁嘆;悪の絵模様)
2 顔にかかれたドラマ(幽霊の不幸な物語;女形と悪の美;お岩の変身;被害者から加害者へ;悪の競演;恐怖と笑いの背中あわせ)
伊右衛門は死んだか
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]