カブトガニの不思議: 生きている化石は警告する (岩波新書 新赤版 192)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004301929

作品紹介・あらすじ

2億年もの間、形を変えずに生きてきたカブトガニ。この「生きている化石」が、いま激減しているのはなぜか?日・米・タイ等で調査を続けている著者が、カブトガニの生き残り戦略を、月の満ち欠けとともに行われる産卵、ガンなどにも効くといわれる血液など、神秘的な体の謎から明らかにするとともに、地球環境の悪化に警鐘を鳴らす。

感想・レビュー・書評

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  • カブトガニについてはほとんど知識がなかったが、軽妙な語り口で読みやすく、分布や伝承などの基礎知識から、少し専門的な発生の話まで知ることができた。こちらは1991年頃の本なので、研究や本邦の保護活動の現状を知りたくなった。

  • 配置場所:摂枚新書
    請求記号:485.6||S
    資料ID:59102004

  • 恐竜時代から生きているカブトガニはすごいと思った。今から何億年も前に生きていた生物が今でも生きている。恐竜は絶滅したのに、カブトガニは今でも生きている。これは、すごいことである。何故、カブトガニは絶滅しなかったのか。これは、かなり不思議なことである。カブトガニは、どうやって生き伸びたのか。これは、今でも、謎のままである。カブトガニの生命力には驚きました。「生きている化石」とは、カブトガニにピッタリの言葉だと思いました。

  • カブトガニの研究者が一般向けに記した新書。もちろん著者は生物学者だが、単純にカブトガニの生態を綴ったわけではなく、激減するこの生物を通じて、環境問題に警鐘を鳴らしている。(ある意味でブームといえるほど)環境問題が注目される現在ではなく、'91年初版であることを考えれば、著者の先見性を感じる。一般向けの書としては、専門用語や化学式が登場してしまうのが若干の難点だが、客観的事実と著者の主観が明確に区別されている筆致は好感が持てる。(最近の本 --- 特に新書については、この区別がいい加減な著書が多い)「恐竜が絶滅した謎は議論されるが、カブトガニが絶滅しなかった謎は関心が薄い」という主張が印象に残った。「生きている化石」からはいろいろ学ぶことがありそうだ。--- 2008.02.01

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