変えてゆく勇気: 「性同一性障害」の私から (岩波新書 新赤版 1064)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004310648

感想・レビュー・書評

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  • 多分前に読んだ記憶はあるのだが、いつ、どこでどんな機会に読んだか忘れてしまったので、Amazonの中古で購入し、再読。

    「特措法」のときに動いた当事者なので、法律がどうできたか、どこで妥協しなければならなかったのか、がちゃんと書かれていたし、あの法律が制定されたとき、必ずしも「万々歳」でなかったことが分かる。ただこの人はすごく現実的な人なんだよね。「取り敢えず妥協できるところは妥協しても構わないから、取り敢えずは形だけは先に作ってしまおう」という。そういうのが「何が何でも戸籍変更を」と言った考えの人と結びついてできたのがこの法律なのだなあと思った。

    しかし上川さんは「この後」のこともしっかり考えているし、そういう点では「同性愛とは違います」と訴え続けた虎井さんよりはずっとマシだと思う。この本には同性パートナーシップも必要だと書かれているし。

    あと議員になってどんなことに注目してやっているか、というのは尾辻さんの「カミングアウト」に近い感じだが、上川さんはそれに加えて「議員をどう使っていけばよいか」まで触れている。

    議員は「浪花節が好き」とのことで、「人権」を直接訴えるよりは「かわいそうな人」になった方が議員の心に訴えやすいと書いてあるが、んー。わたしはあんまり「かわいそうな人」にはなりたくないんだよね。まぁそれはそういうのが好きな人に任せるか(笑)

  • 配置場所:摂枚新書
    請求記号:367.9||K
    資料ID:95070012

    ※2013年4月の「闘病記」でも取り上げました。

  • ≪目次≫
    第1章 「私の戸籍は男性です」-政治家になった
    第2章 私は誰?-性を見つめて
    第3章 性を移行するー居場所を探して
    第4章 性別変更に道を拓くー「性同一性障害特例法」の成立をめぐって
    第5章 ちいさな声、声にならない声ー当事者のニーズを掘り起こす
    第6章 沈黙から発言へー「変える」方法
    第7章 「フツウ」って何だろうー寛容な社会とは

    ≪内容≫
    性同一性障害だった著者が、カミングアウトし、さらには世田谷区議になった。その過程とそこから見えてきた他の社会的弱者へのアプローチを綴ったもの。
    非常に優しい目線で描かれた本だと思う。中には議会に関する、役所に対する批判も見えるが、そこにもいたわりの心が書かれている。
    福祉や医療を意識している人は、読んでほしい。

  • 性同一性障害である方が、世田谷区議会議員に当選した上川あやさんの話。

    すごい行動力だなーと圧倒させられた。
    性同一性障害である方達の励みになる本だと思う。
    自分でいることの大切さも学べた。

    同僚の先生から、お借りした本。

  • 世田谷区区議
    http://ah-yeah.com/index.html

  • 最近の医療技術ってすごい……。「女になりたいのではなく、私らしくありたい」というのがジーン。少数派と言われていた人たちが意外にたくさんいると知って驚いた。

  •  こんど、話を聞く機会があるので買いました。

     日本には、マイノリティの意見・考えを代弁する
    議員・政治家は少ないなあ と思いました。

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