日本庭園: 空間の美の歴史 (岩波新書 新赤版 1177)

著者 :
  • 岩波書店
3.67
  • (5)
  • (4)
  • (12)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 116
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004311775

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ●なかなか小難しい内容だったが、日本庭園の成り立ちとその文化と歴史を追うことができた。初めから今のような形ではなく、中国文化などさまざまなものが影響して、今の形になっていった。

  • (*01)
    通史として古代やそれ以前の庭園的な工作物にまで言い及び、近代(*02)の庭園についても近世までの系譜から説き起こしている点で評価できる。
    また、日本庭園史の入門書としても、浄土庭園、禅寺、枯山水、露地、回遊式、大名庭園あたりの約5世紀間ぐらいのホットな時代を淡々と紹介しており、推薦できる新書となっている。

    (*02)
    山縣有朋の庭園趣味や三渓園についてはなかなか興味深いが、自然主義風景式庭園とカテゴライズされた事は認めるとして、そのカテゴリーの命名については疑問が残る。
    先行する様式や海外から移入された様式とは異なった特徴をもち、確かにそれは近代的な特徴でもあったが、自然主義としたとき、どうしても近代文学における自然主義との関係を問いたくなる。しかし、おそらくはそこに文化上の重大な相同点は見出されないように思える。
    近代のこの一連の庭園については、英国の風景式庭園の受容として、いまいちど考え直したい問題である。

著者プロフィール

大阪観光大学教授,奈良文化財研究所名誉研究員.

「2022年 『庭園と観光』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小野健吉の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
フランツ・カフカ
村上 春樹
ウォルター・アイ...
三島由紀夫
ウォルター・アイ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×