[ 内容 ]
名誉権と表現の自由は時として衝突する。
そのせめぎあいをどう調整したらよいのか。
インターネット上の誹謗中傷や、損害賠償の高額化といった新たな問題をどのように考えるのか。
七つの事件をたどりながら、名誉毀損をめぐる法的な枠組みを分かりやすく解説。
表現の自由が危機にあるという問題意識から、今後の裁判のあり方を考察する。
[ 目次 ]
第1章 名誉毀損とは何だろうか
第2章 表現の自由をめぐる攻防(現職の総理が小出版社を訴えた?森喜朗首相対雑誌『噂の真相』事件 意見が名誉を毀損したら-長崎教師批判ビラ事件 ネット上の中傷をどうするか-動物病院対2ちゃんねる事件)
第3章 判例の枠組み-「相当性」の基準とは何か(事実を真実と信じたことに「相当の理由」があればよい-「署名狂やら殺人前科」事件 刑事事件でも「相当性」の基準が使われる-『夕刊和歌山時事』事件)
第4章 名誉毀損の救済手段とは(事前差止めはどんなときに認められるか-『北方ジャーナル』事件 損害賠償が高額化する-女優X氏対『女性自身』事件)
終章 名誉毀損裁判のこれから
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