非アメリカを生きる――〈複数文化〉の国で (岩波新書)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004313779

作品紹介・あらすじ

八〇年代にアメリカへ移住し市民権をとった著者は、「何故アメリカ人になったのだ?」と問われ、その意味を考える。自分はどのアメリカに連なるのか?最後のインディアン「イシ」やマイルス・デイヴィス、ユダヤ人の友人たち-"複数文化"の国で「非アメリカ人」として生きた人びとのポートレートから、国と文化のあり方を問い返す。

感想・レビュー・書評

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  • 1.室謙二『非アメリカを生きる 〈複数文化〉の国で』岩波新書、読了。好嫌最も分かれるアメリカだが、避けて通ることもできない。本書は「非アメリカ」的人物こそアメリカの歴史と掲げる普遍的理念を彩り豊かなものに照返したことを活写するエッセー。http://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/sin_kkn/kkn1207/sin_k660.html

    2.室謙二『非アメリカを生きる』岩波新書。最後のインディアン「イシ」とジャック白井、マイルス・ディビスと鈴木老師の戦いからユダヤ人の友人まで。単純に「非国民」と退ける狭量さを振り返ると、アメリカを好きには慣れないが、複数文化の偏在が「公共政界」創出の源になることを理解できる。

    3.室謙二『非アメリカを生きる』岩波新書。「非アメリカ的アメリカ人とアメリカ的アメリカ人という二分法については、考え直さなければいけない」と最後に著者はいう。「/」という非ではなく新しく大きなテーマとしての「肯定を、自分たちで作れるかどうか」ということに翠点が。ユニークな現代批評。

  • ユダヤ人の子供の教育の底にある要素は、キリスト教社会の中におけるユダヤ人差別を生き延びる技術を教えることにある。
    ユダヤ文化は国を持たない文化。

  • 最後まで読み通して初めて、書かれた意図がわかる。
    ひとつひとつの言葉として啓示を受けるのではなく、全体からイメージされるものから、内容の理解ができる。
    諸々の知識が必要とされるし、特に同時代人であることが必須かもしれない。

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