- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004314912
作品紹介・あらすじ
集団的自衛権の行使は、日本の安全性をほんとうに高めるのか-?現実を見ない机上の論理、現状分析のない提言、国際感覚の欠如が、「他国防衛」のための戦争へと日本を駆り立てている。安全保障と憲法論の第一人者が問いかける、日本の今。安全保障とは、憲法とは、集団的自衛権とは…。必読の一冊。
感想・レビュー・書評
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【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
・ニーモシネ
【目次】詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ますます分からなくなった。(笑)
もう何冊か読んでみないとダメそうだな。 -
配置場所:2F新書書架
岩波新書 ; 新赤版1491
資料ID:C0036137 -
集団的自衛権は本当に安全保障に寄与するのか、憲法との関わりはどうなのか、そしてそもそも安全保障とは何なのか、ということ。安倍首相や自民党が提示しているものの何処に問題があるのか、考える一助となった。それは本当にそうだろうか、と立ち止まらされる部分も若干あったのだけれど、それも含めて有益であった。
ただ、豊下氏と古関氏の共著であるためと、私が今までこういった方面に無知であったため、少しばかりの物足りなさがあった。各氏単独の著作を読まなければという、動機付けになったけれど。 -
本書では、中国脅威論や韓国との領土問題をもって危機を煽る人々は、アメリカの存在を忘れていることを指摘している。
韓国は日本と同じくアメリカの同盟国であり、またアメリカと中国についても単純な対立関係ではない。
日韓関係が悪化することは中国・韓国の関係が強化されることでもあり、本当に中国が脅威なのであれば、日本にとって優先すべきは韓国との良好な関係構築が必要に思える。
また大きな矛盾として、北朝鮮脅威論と原発再稼働を挙げている。北朝鮮は原発にミサイル攻撃を行えば核武装の必要すらないが、それでも原発再稼働を進めるということは、自民党政府は「北朝鮮が実際には武力行使を行わないことを想定している」としか考えられない。
本書では他にも安全保障と憲法の両面から、保守派の主張を批判している。 -
安倍政権による集団的自衛権の行使のための憲法解釈の変更や安全保障法案群の問題点を抜本的なところから批判する書。過去の政府のスタンスや各種資料などを丁寧に積み上げて、明確に論理的に語っている。
集団的自衛権行使が従来の政府見解などから照らして、現行憲法上不可能であるという立場の主張を理解するために役立つ一冊。
反対ありきという執筆動機ゆえなのか、北朝鮮ミサイルの標的としての原発の話や元寇以来他国から侵略を受けていないなどと一部感情的な強引なくだりはあるが、単なる勇み足で全体の論理を乱すようなものではない。
安全保障の概念についても、環境問題や感染症の問題などやや蛇足的な問題を持ち出し、焦点がブレ気味ではあるが、主張の本体については何らの傷はついていないと思われる。軍事オタクという表現を度々用いて、戦略的優先度が低いと筆者が見做す軍事的対応を批判しているが、そこは解釈が分かれる領域であり、本書の目的からすれば、無駄に隙を作ってしまっている印象を受けた。
あくまでも、冷静に客観的に論理的に組み立てられた部分にフォーカスして読む限り、最新の動向から歴史的資料までバランス良く語られ、基本的な知識が得られる良書。双方の意見を比較して読みたいタイプの読者なら安心して読める反対派の書かと思う。 -
安倍内閣による集団的自衛権行使容認政策に対する全面批判。安倍内閣の主張の非現実性を、具体的な事実に基づく政治的・法的双方のアプローチによって解剖した第1部「『集団的自衛権』症候群」が緻密で優れている。時代遅れの「国家総力戦」を前提にした思考に対する批判は、安倍内閣・自民党・右翼勢力のみならず、通俗的な「護憲」「平和主義」サイドにも通じる点で重要な指摘だと思われる。
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レポートの参考文献として
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集団的自衛権がなぜ国益につながるのかいまいちよく分からなかったが、なるほど安倍晋三の個人的な思い入れ(いわゆる戦後レジームからの脱却)という感情から来ているから、こうも非現実的な想定を前提とした「安全保障体制の整備」という結論が出てくるのかと納得した。
軍需産業批判はいまいちピントがずれている気がするが、集団的自衛権・政府を制約するはずの憲法を国民を制約する絶対王権時代を彷彿とさせる憲法改正案批判はもっともだと思う。
戦後レジーム脱却をいうなら、対米自立をもっと前面に押し出すべきじゃないのか? と思うのだが敵視する相手は中国や韓国、北朝鮮なんだよな… -
読んでいてだんだん不安になってきました。このまま今回の衆院選で自民党が圧勝して、安倍総理の思うが儘の政策が着々と進んでいくと、この日本はとんでもなく酷い国になってしまうのではないでしょうか。民主主義国家の終焉を迎えそうな、そんな気持ちになりました。悲観的すぎるのでしょうか、著者の豊下氏と古関氏が私の不安を煽っているのでしょうか。有権者のみなさんには、この本を読まれてから選挙に行っていただきたいと思いました。