医学探偵の歴史事件簿 ファイル2 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004315292

作品紹介・あらすじ

歴史を動かしたあの人の病気は何だったのか?イエスの奇蹟と中臣鎌足の知られざる死の事情を解き明かし、現代世界を動かした各国首脳の病気を追究する。感染症の日本史・世界史へのインパクト、スモンや狂牛病など社会が生んだ病気の歴史、芥川龍之介やダーウィンの人生に影を落とした病気ほか、ますます鋭い歴史への眼差し。

感想・レビュー・書評

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  • イエスの奇跡に科学的な証明を試みる
    というのは数多く記されていますが
    この本でも
    寝たきりの人間が歩いた奇跡は
    もしかしたらこういう治療だったのでは?
    と推察したりしています。

    あと、さまざまな感染症の話題も。
    エボラ禍が世界を震撼させたけど
    人々の交流が深まるほど
    土着の感染症が広がる可能性も増える。
    それはもう止めようのない事実として
    予防と治療開発につとめなくては
    ならない時代になったのかも。

  • シリーズ二作目。一作目より有名人度合いが薄くなっているが、それなりに面白い。

  • 相変わらず、それぞれの話が短めで、つまみ食いの軽さ。
    まあ、これが新書の真骨頂なのかも。

    湾岸戦争の兵士たちに与えられた薬剤やワクチンが、
    ALS、筋萎縮性側索硬化症の原因ではないかとされる話や、
    ヨーロッパの画家が、
    エジプトのミイラの粉末や王侯貴族の心臓の粉末を顔料として使っていた話は、
    衝撃的だった。

    しかし、それにしても、
    ソ連の歴代指導者のイラストの下に書かれていた、
    「ツルツルとフサフサの交代パターンが続いている」というコメントには、
    そのハゲ話、本文に関係ないやろー、と突っ込まずにはいられない。

  • アルカポネは梅毒だった。スティーブ・マックイーンは「丸山ワクチン」を使っていた。小ネタが豊富な一冊。

  • 歴史上の人物が抱えていた病気を考察。記録に残っている症状や行動などから病名を推理していく。知らない病気ばかりだけど、前著と同様にすらすら読める。

  • ダーウィン、ミトコンドリア→「ヒトの脳にはクセがある」、モンゴル帝国、バルカン半島、ペスト→「新戦争論」参照

  • 2015年4月新着
    歴史上の人物の死因を語る第二弾。フランスの王侯貴族の遺体が革命後どうなったかなど背景もわかる「太陽王のカツラと心臓」、『不思議の国のアリス』の帽子屋はなんでああなってしまったのか意外な社会的原因を探る「帽子屋と鍍金師」など、相変わらずバラエティ豊かで面白い。「感染症今昔物語」の章も迫力がある。ノンフィクションはこれだからやめられない。

  • 医療探偵シリーズ第2弾。
    こうしてみると歴史上の偉人も持病と闘いながら、偉業を成し遂げてきたのだろう。

  • 1冊目に引き続き、面白かったです。

  • 歴史を医学で微分するという切り口は変わらず,面白い.論文による事実のみに依り,淡々とした筆致ながら一気に読まされる.続編を希望する.

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著者プロフィール

一九四九年千葉県生まれ。七九年名古屋大学大学院医学研究科博士課程修了。専攻は神経内科学。現在、国立病院機構鈴鹿病院名誉院長。パーキンソン病やALS、筋ジストロフィーなどの神経難病を診断・治療する。医学博士、脳神経内科専門医、日本認知症学会専門医、日本内科学会認定医。『世界史を動かした脳の病気』『医学探偵の歴史事件簿』『ヒトラーの震え 毛沢東の摺り足』『ローマ教皇検死録』『難病にいどむ遺伝子治療』など著書多数。

「2020年 『世界史を変えたパンデミック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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