ミクロ経済学入門の入門 (岩波新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004316572

感想・レビュー・書評

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  • 20190708読了
    ミクロ経済学の代表的な考え方を理解したく購入。
    これまで何度も挫折してきた経済学、当然ながらなんぞやまで理解はできなかった。ただ図表やその面積からだれにどんな利益がもたらされているかという構造を理解する考え方は大変わかりやすかった。
    このあとゲーム理論の本も読もうと思っていたので、それを読んだ後もう一度読み返してみたい。

  • 本当に入門の入門でした。経済学は数学であると思うので、図やグラフだけでなく、次に「入門」を書かれる際には、数学でざっくり説明したものを期待します。お父様がペプシしか飲まないということしか残らなかったので、この評価です。

  • 数式を使わないでミクロ経済学の基本を教える。数式の代わりに図を使っている。図で説明されると、何となくわかった気になるから不思議(苦笑)。無差別曲線、予算額と最適化、需要曲線、供給曲線、市場均衡、外部性、独占と寡占、リスクと保険、公共財、再分配の各章。

  • ほぼ読んだが、読了とは言えないか。また機会があれば通して読む。
    薄くて、抵抗なく読める。意外とグラフ、図表も多い。繰り返し読みやすいので、やはりあと二回は読もうかなと。

  • 第1章 無差別曲線―ひとの好みを図に描く
    第2章 予算線と最適化―何が買えて何を選ぶのか
    第3章 需要曲線―いくらなら、いくつ買うのか
    第4章 供給曲線―いくらなら、いくつ作るのか
    第5章 市場均衡―市場で価格はどう決まるのか
    第6章 外部性―他人が与える迷惑や利益
    第7章 独占と寡占―さまざまな種類の市場
    第8章 リスクと保険―確実性と不確実性
    第9章 公共財―なぜみんなに大事なものは、いつも足りないのか
    第10章 再分配―格差と貧困をどう測るか

    著者:坂井豊貴(1975-、広島県、経済学)

  • 経済学。なんとなく避けてここまで来てしまった。
    「ミクロ経済学」も言葉として知っている程度だ。うすい興味本位では、どこから手を付けたらいいかもわからない。

    「僕はコーラが好きだ。」
    こんな書き出しで始まる本書は、そんな私にうってつけだった。

    さらに嬉しいことに、「ミクロ経済学はシンプルで前提知識を要しない、非常に学びやすい学問である」と言い切ってくれるのだ。なんとも頼もしく、すがりたくなる言葉ではないか。

    非常にわかりやすい話し言葉で書かれているので、この先生の授業なら実際受けてみたいなぁ、と調子に乗ってしまうくらいだ。

    今さら人に聞けないし…とか、入る学部間違えたかも…と不安を感じているそこのあなた!「入門の入門」から始めてみるのはどうでしょう。

    図書館スタッフ(学園前):ノビコ

    ----------
    帝塚山大学図書館OPAC
    https://lib.tezukayama-u.ac.jp/opac/volume/852034

  • ミクロ経済学を勉強しようとしたものの“チンプンカンプン”なため(脳が猛烈に拒否する),「わかりやすかった」という感想を見て本書を読んでみたのだが“チンプン”のレベルにまでは持ってこられたと思う.「これは確信するのだが、ミクロ経済学はシンプルで前提知識を要しない、非常に学びやすい学問である。」とまえがきにある……ああ,いや書いてあることそれ自体は理解できましたよ?

  • 所得が増えたとき消費が増えるものを上級財、反対を下級財。
    ベルトラン価格競争=2つの企業が価格を選べる状態=ベルトラン寡占市場では限界値になるまで競争が続く。
    ギッフェン財=価格が上がると需要が増すもの。貧しい地域の必需品がそうなることがある。

    ネットワーク外部性=利用者が多ければ価値が多くなること。
    ナッシュ均衡=自分が行動を変えると損をする状態。膠着状態。必ずしも双方にとっていいとは限らない。
    パレード優位=双方にとって一番いいナッシュ均衡状態。

    参入の阻止=価格をある程度抑えることで独占企業が他社の参入を防ぐこと。スタンウエイの松尾楽器商会は独占でも値上げできない(並行輸入されるから)。
    展開形ゲーム=逆向き帰納法で、参入を阻止したほうが利益が上がる。

    クルーノー寡占市場=2つの起業が生産量を選べる状態=ナッシュ均衡だがパレード優位ではない状態になりやすい。

    条件つき財=保険、たからくじ、馬券など。
    期待効用が計算通りには感じられない。
    リスク回避的=少額でも確実に得られるお金を好む。

    逆選択=中古車市場など=情報の非対称性。情報公開を義務付けて、保険会社が引き受けをえっらぶことは保険倫理にかかわる難問。この点で全員強制加入の保険に意義がある。

    財の4分類=競合的か否か、排除的か否か。
    競合的で排除的なものを私的財、どちらでもないものを公共財。
    非競合的で排除的であるものはクラブ財=高速道路など。
    競合的で非排除的なものは顧問プール財=漁場など。乱獲が起こる。
    公共財は自発的供給がされにくい。

    所得の再配分の理論的根拠は、公正による正当化(稼いだものは本当に自分だけが稼いだのか)、損得による正当化(万が一稼げなくなった時の保険として)、のふたつが両輪となっている。

    相対的貧困ライン=所得分布の真ん中の50%以下の人の数。日本は16.1%。

    ミクロ経済学expressway 東洋経済新報社
    ミクロ経済学の力 日本評論社
    改訂版 経済学で出る数学 日本評論社
    ゼミナール ゲーム理論入門 日本経済新聞社

    日本財政 転換の指針 岩波新書
    社会保障の経済学 日本評論社
    オンラインデートで学ぶ経済学 NTT出版
    幸せのための経済学 岩波ジュニア新書

  • タイトルの通り、経済学を全く知らずとも理解できます。

    自由市場ではどのように価格が動いていくのか?寡占とは何か?なぜ公共事業は必要なのか?保険の性質は?

    こういったことに興味がある方はおすすめです。
    筆者もウリ文句にしていますが、150ページと非常に短いのも良い点だと思います。

  • 数式を使うことなく、分かり易い図を使用した、ミクロ経済学の初歩を簡潔に勉強できる一冊です。本書は、実在する例などを基にして逐一丁寧に説明しているので非常に分かり易いです。その上、全体で150ページという薄さに纏めてあるので、根気がなくても読み通すことができると思います。巻末には、これを契機に分かり易く経済学を勉強できる本の紹介まであるという、至れり尽くせりの一冊です。

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著者プロフィール

慶應義塾大学教授

「2017年 『大人のための社会科 未来を語るために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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