ベラスケス 宮廷のなかの革命者 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004317210

感想・レビュー・書評

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  • 私が初めてベラスケスという画家を知ったのは、中野京子さんの『怖い絵 死と乙女編』でした。ベラスケスの描いた『フェリペ・プロスペロ王子』のを見て怖っ!!と思いました。そこからベラスケスとハプスブルク家に関する本を読みまくり、今に至ります。

    『ベラスケス 宮廷のなかの革命者』大髙保二郎著は、口絵にカラーで20点の絵の写真が載っています。ベラスケスの全てを知ることができるといっていいでしょう。
    まさに ー革命者ー

  • ベラスケスの生涯に表立ってのドラマ性みたいなものが希薄だからか淡々と読んでしまいましたが、着実な基礎研究にもとづいてしっかりと書かれているのだろうなあと、著者の誠実さを感じさせる評伝だと思います。そのなかで著者が自分の解釈を述べているところは、かなりベラスケスに肩入れしてとても好意的に解釈している。ほほえましいというか、ちょっと引くというか。
    淡々とした印象を感じたのは、画家の生涯のドラマ性ということもさることながら、ベラスケスとの影響関係にある芸術家があまりいないからですかね。そこは、ベラスケスの芸術の孤立性というよりは、スペインの文化の閉鎖性みたいなものを感じました。
    (後日追記)
    先日の感想文では誤解されるかもしれないので。ベラスケスの絵はとても好きです。卓越した技巧、作品から溢れ出るエネルギー。だからこそ評伝を読んでみて、期待していたドラマ性は感じられないものなんだなあ、と感じた次第です。

  • ベラスケスについては絵は重々知っていたものの、その人となりについては何も知らなかった。本書は詳細に彼の生涯について描かれているが、美術批評に少し寄りすぎていて後半読み疲れしてしまった。

  • プラド美術館に行く前に読んでおくと所蔵のベラスケス作品が数倍楽しめる一冊。
    なぜウィーンにマルガリータなどベラスケスの肖像画が多くあるのかもよくわかる。
    17世紀の前半から中葉、後半に至るヨーロッパの政治情勢・国際関係の変化とも絡み合う絵画・装飾品の果たした役割もまた面白い。

  • 出自が関係するのか?確かにこの画家、当方のわずかばかりの知識の中でも「肉声」が聞こえてこない。
    ただそれは凡たる人間の考えることであって、画家にとっては絵が語っていれば基本良し、ということでしょうか。
    いやぁ、プラドには死ぬ前に一度は行ってみたい。幾つか作品を鑑賞したことがありますが、近くで見るとほんと「いい加減」に書いているようで距離を置くと信じられない程の出来になる。何度でも見たくなる数少ない画家の一人であります。

  • ベラスケスは宮廷画家だったので,どうしてもスペインハプスブルク家の歴史と切り離せないのはわかるとして,文章が読みにくく王家の人々がごちゃごちゃして,やっと読み終わった.私の思っていた本ではなかったので,少しがっかりした.

  • 本館開架(新書) [Velázquez, Diego(1599-1660)]
    http://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB26127664

  • 東2法経図・6F開架 B1/4-3/1721/K

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著者プロフィール

美術史学者。1945年生まれ。スペイン国立マドリード大学大学院博士課程、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。跡見学園女子大学教授、上智大学外国語学部教授、早稲田大学文学学術院教授を経て、現在早稲田大学名誉教授。専門はスペイン美術史。著書に『ベラスケス』『エル・グレコ』『ピカソ』、共訳に『不滅のピカソ』『ゴヤの手紙―画家の告白とドラマ』(会田由翻訳賞)などがある。「ピカソ 天才の誕生」「ゴヤ―光と影」など展覧会の監修も多数手がけている。

「2017年 『ピカソ 型破りの天才画家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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