カラー版 名画を見る眼Ⅰ 油彩画誕生からマネまで (岩波新書 新赤版 1976)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004319764

作品紹介・あらすじ

名作はどのように生まれたのだろうか? 本書は、西洋絵画の本質について一歩進んで理解したいとする人びとの願いに応えて執筆された、西洋美術鑑賞の手引きである。一枚の絵に隠された芸術家の意図、精神性を探りながら歴史を一望する。Ⅰ巻では、油彩画の誕生からマネまで、一五人の画家と一五の名画を丁寧に解説する。

感想・レビュー・書評

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  • 国立西洋美術館館長を務め大原美術館館長の高階秀爾さんが語る名画。

    中野京子さんの書でも感じる、絵と解説が同時になる部分は本当に何か対策がないかと思った。
    とても細かな見過ごしてしまう部位を、プロの眼を持って解説してくださるのに、本の中心に折れてなんだかわからなかったりする。残念でならない。

    絵の上手さから見過ごしてしまうちょっとした細工に気付いて驚きと納得に至る。この感覚は本当に素晴らしい。展覧会でも音声ガイドがメジャーになったが、こうした本の力でもっともっと深く好きな絵が見つかり他の絵を見た時にもその眼その視点が楽しみをもたらす。

  • 岩波新書の考える「教養」とは|Real Sound|リアルサウンド ブック(2020.11.08)
    https://realsound.jp/book/2020/11/post-649574_3.html

    40年以上売れ続ける名著『名画を見る眼』著者の高階秀爾さん パリでの日々を語る | ニュース | Book Bang -ブックバン-(2016年3月15日)
    https://www.bookbang.jp/article/509198

    『名画を見る目』高階秀爾(岩波新書) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG(2011-07-11)
    https://booklog.kinokuniya.co.jp/booklog/todaisei100/archives/2011/07/post_31.html

    カラー版 名画を見る眼Ⅰ - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b625299.html

  • 美術館をもっと楽しみたい!絵を見て、すごい!で終わるのは、もったいないなと思っていました。
    カラー版の画像が大きく載っていて、美術史の文脈で評価された点や、画家自身のストーリーが添えられていて、興味が深まりました。
    帯に書かれた『入門書の大定番』に納得です。

  • 15点の有名な絵画について、著者の保有する広範な知識や経験を基にその作品の背後に隠された様々なエピソードが次々に現れる好著だ.現物を見たものはなかったが、画集などで出会ったものが多かったが、ここまで綿密に解説してある事例はなかった.今後の絵画鑑賞の手引きとしたい.特にフェルメールの「絵画芸術」の論評が楽しめた.

  • 1969年に刊行されたなんて信じられないほど、分かりやすく新鮮。絵画はただ眺めるだけでなく本質について理解すると、何倍も見て楽しくなる。

  • 描かれた背後にある時代と社会、主題とモティーフ、技法、画家の生涯を知ることで、絵画の味わいが深まることを知る。
    歴史を学ぶことで、絵画の味わいはまだまだ広がる予感の楽しみ。

    革新的な画家マネと保守的な人間マネの同居の面白み。

  • 僕のような素人向けの一冊。オリジナルは1969年刊行。今年、カラー版として刷新された。ルネサンスから19世紀の初めまで、ファン・アイクからマネまでが紹介される。主題となった名画だけでなく、参考図版も多く収録されているのが嬉しい。おかげで分かりやすい。西洋絵画のお約束の一端が腑に落ちる。
    続巻は印象派以降を扱っていると思うけど、楽しみだ。

  • p.2023/5/30

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著者プロフィール

高階 秀爾(たかしな・しゅうじ):1932年、東京生まれ。東京大学教養学部卒業。1954ー59年、フランス政府招聘留学生として渡仏。国立西洋美術館館長、日本芸術院院長、大原美術館館長を歴任。現在、東京大学名誉教授、日本芸術院院長。専門はルネサンス以降の西洋美術史であるが、日本美術、西洋の文学・精神史についての造詣も深い。長年にわたり、広く日本のさまざまな美術史のシーンを牽引してきた。主著に『ルネッサンスの光と闇』(中公文庫、芸術選奨)、『名画を見る眼』(岩波新書)、『日本人にとって美しさとは何か』『ヨーロッパ近代芸術論』(以上、筑摩書房)、『近代絵画史』(中公新書)など。エドガー・ウィント『芸術の狂気』、ケネス・クラーク『ザ・ヌード』など翻訳も数多く手がける。

「2024年 『エラスムス 闘う人文主義者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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