- Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
- / ISBN・EAN: 9784005003228
感想・レビュー・書評
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・何故か、シニア版?には、記載されていないエピソードがあるような……。ジュニアとは思えないほど、良い本でした。
岩波新書版の『仏教入門』が、インドにおける仏教史を中心に据えていることに対し、岩波ジュニア新書版の『仏教入門』は(もちろん仏教の芽生えから伝来についても解説してはいますが)、どちらかというと日本における仏教史と人物が主題となっています。
これまでに読んだ仏教の本には載っていないエピソード「鑑真、失明の真相?など」も多く、興味深い内容ですし、仏教の開祖である釈尊の生涯はもちろん、仏教の進化?や伝来に携わった先人の生きざまも、現代に生きる私たちの指針になる内容ですので、先入観を持たずに読んでみることをお薦めします。
表紙の像は、ゴータマ・ブッダのようですが、岩波ジュニア新書ということもあるのか、日本史と絡めて解説しているので、日本史が好きな学生さんには、たまらないでしょうし、日本史に興味がもてない学生さんにとっては、興味を持つきっかけになるかも・・?
仏教を学んでいると、歴史を学ぶためには、宗教史から入ると良いのではないかと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
インド→中国・朝鮮→日本の仏教の流れがよくわかる。特に中国仏教については苦手意識があったので、この本で克服できた。日本仏教が半分以上を占めていたので、ちょっと長い印象がある。人文学的なだらだらした文でなく、簡潔でわかりやすい文体だった。
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この本が出た頃、小さな研究会にお呼びして講演して貰った。その時の内容は全く憶えていないが、唯一、「窺基」は最近では「基」とのみ表記する、という事を教えられた。
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仏教について改めて学び直すことができた。コンパクトでありがたい。特に、キリスト教などとことなり、仏教は縁起思想で絶対的な創始者といったものを認めないことから、かえって様々な経典や宗派が生み出されていったことなのだなあと思った。また、それが様々な土着信仰などと習合できるゆえんでもあるのかなと。密教について、真言宗は空海がすごすぎたからその後がぱっとしなかったこととか、即身成仏とは、それまでの成仏が何世代もかかって成仏を目指すのに対してだ、というのは知らなかったので勉強になった。鎌倉新仏教についてはさすがに専門なだけ詳しく勉強になった。特に貞慶や明恵ら旧仏教とされた人々も、同じく改革を指向した遁世僧としてくくるべきと言うのはためになった。
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まとまってていいんだけど、日本語がわかりにくい気がする。ほんとは2.5にしたい。
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玉石混交の岩波ジュニア新書だが、これは良い方。仏教の教えというより、日本での仏教の流れが高校レベルでササッとわかるといった感じか。
ササッと読めて、わかりやすった。 -
仏教の簡単な成り立ちから、日本の仏教の歴史をざっと知ることが出来る。巻末に参考文献のページがあるので、もっと知りたかったらここで紹介されている本に当たればいい。
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仏教がどのように生まれ,伝わり,分岐し,変化してきたのかがよく分かる.複雑な経緯と多様で超越的な解釈が,神道をはじめとする日本文化への溶け込みを容易にしたのだと考える