日本語のレトリック: 文章表現の技法 (岩波ジュニア新書 418)
- 岩波書店 (2002年12月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784005004188
作品紹介・あらすじ
「人生は旅だ」「筆をとる」「負けるが勝ち」「一日千秋の思い」…。ちょっとした言い回しやたくみな文章表現で、読む者に強い印象を与えるレトリック。そのなかから隠喩や換喩、パロディーなど30を取り上げる。清少納言、夏目漱石から井上ひさし、宮部みゆきまで、さまざまな小説や随筆、詩を味わいながら、日本語の豊かな文章表現を学ぶ。
感想・レビュー・書評
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本屋で26刷もされている新書を見つけた。レトリックという言葉に対応する日本語は、「表現する技術」とか「説得術」とかいう言葉になるのだろうが、あまり日本人は弁論技術について意識をしません。ところが西欧では古代ギリシャ時代から盛んにレトリックについて小さい時から教育されているようです。
村上春樹の小説にも「メタファー(隠喩)」という言葉がよく出てきます。そんなことで手に取ったこの本ですが、正直いってあまり面白くありませんでした。日本語のレトリックの30手法を紹介しているのですが、そんなに分類してもあまり意味がないと思ってしまいました。でも、この本は2002年の第1刷から2024年の26刷まで半を重ねているのですから日本語を勉強するにはとても良い本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とてもよくまとめられ、かつ、ジュニア向けに分かりやすさも兼ね備えている本。
三十のレトリックを挙げ、それぞれの効果を説明しているのだけど、なるほど、こんなに意識せず使っているものがあったとは!
学校でも触れるレトリックの数は大体決まっているのに、教科書に出てくる作品の一節にはこんなレトリックが使われていたのかと改めて感動。
知ることって、大切だなあ。
作者の意図する所を読もうと思えば、レトリックの知識は欠かせないのだろう。
なぜそこに、そのレトリックを使ったかということが、読みの礎になると学んだ。
本当にそうなのだと思う。
瀬戸賢一さんの本はもう一冊手に入れたので、まだこの世界に浸ることとする。 -
ジュニア向けなだけあって読みやすい。
作家さんって色んな技法を駆使してるんだなーと
感心しました。-
「ジュニア向けなだけあって」
若い頃から、こんな本でエッセンスを知るコトが出来るのは素晴しいね。
私は、何時まで経っても、全くもって上達しま...「ジュニア向けなだけあって」
若い頃から、こんな本でエッセンスを知るコトが出来るのは素晴しいね。
私は、何時まで経っても、全くもって上達しません。。。2012/11/09
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瀬戸賢一著『日本語のレトリック : 文章表現の技法 (岩波ジュニア新書)』(岩波書店)
2002.12発行
2023.10.15読了
隠喩、直喩などのレトリックを30項目取り上げて説明した本。岩波ジュニア新書に収録されており、子どもでも分かりやすい内容になっている。
しかし、30項目をやや箇条書き的に説明しているだけなので、面白みはあまりない。同種の本では、佐藤信夫の『レトリック感覚』『レトリック認識』の方がはるかに面白い。もともと子ども向けに書かれた本であるし仕方ないだろう。
URL:https://id.ndl.go.jp/bib/000004039461 -
隠喩、直喩、擬人法、くびき法…などなど、30のレトリックの型について解説。
小説やエッセイから引用される例文が秀逸なだけではなく、それを解説する瀬戸さんの本文自体にもレトリックが駆使されていて楽しめます。
ジュニア向けだから読みやすく楽しくなるように意識されたのだと思うけど、それだけではなく、きっとご本人も楽しんで執筆されたのではないかなと想像しました。 -
開始: 2022/8/4
終了: 2022/8/5
感想
レトリックの森に迷い込んで抜け出せない。日常使う言葉の多くが色彩を放つ。それを知ったいま、以前のように文章をスラスラ読めるだろうか? -
【どんな本?】
有名な30個のレトリックを学ぶことが出来る本。
レトリックは大きく「意味のレトリック」「形のレトリック」「構成のレトリック」の3つに分類されている。
❍ 意味のレトリックとは、文字通りではない意味が活躍するレトリック。代表例は「隠喩」や「換喩」
❍ 形のレトリックとは、形の変化がまず目立つレトリック。代表例は「倒置法」や「声喩(オノマトペ)」
❍ 構成のレトリックは、一文を対象とする上2つと異なり、文の集まりである「テクスト(文章)」を対象としている。代表例は、「漸層法」や「パロディー」
【まとめ】
「そもそもレトリックとは一体何なのか?」というところから解説してくれるため、レトリックについて何も知らない初学者におすすめです。 -
日本語におけるレトリックの概説、わかりやすく、様々な
レトリック要素をまとめており、教科書と言っていい内容
だった。一連のレトリック関連本を読む前、いの一番で読む
べき本だったな。 -
レトリック・修辞技法の入門書。
というか、本格的に勉強したい人以外は、本書さえあれば十分。
それくらい、用例も適切で、よくまとまっている。
巻末に早見表がまとまっているのもありがたい。