男子が10代のうちに考えておきたいこと (岩波ジュニア新書 900)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005009008

作品紹介・あらすじ

「男らしくあれ」という見えない圧力に窮屈な思いをしていないだろうか.進路や将来の選択に「自分らしさ」がどれだけ反映されているだろうか.性別によって求められる役割や期待のされ方が違うことに気が付かぬまま大人になる若者が多い日本で,男性学の視点から進路・生き方をとらえなおすとともに,新しい生き方を提言する.

感想・レビュー・書評

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  • 女性に家事を押し付けることで、男性は仕事をしなくてはならなくなるなど、女性差別により男性も不自由になっており、男女平等は男性をも救うこととなる。
    他人に関心がないやさしさから、他人を尊重するやさしさへ転換しよう。

  • 10代(というか高校生)女子へのアドバイス的な新書はよく見かけたが、同じ世代の男子に対する本はこれが初めてかもしれない。どの世代でも「全く男子ってヤツはしょうもないなあ!」と様々な面において悩まされてきたものだが、昭和が過ぎ平成が終わって世界はこんなに変わったのに、未だ男らしさの呪縛に囚われた男子たちは多く、しかもその過ちに全く気づかない者も多いことに考えさせられてしまう。今は誰もが辛い時代。そんな時代にジェンダーを考え、より良い明日を作ることが急務とされているのだから、この本をきっかけにこれまでの「男らしさ」について考え、見直していこうとする若い男子が増えることに期待したい。いっそ来年の課題図書にしちゃってもいいんじゃないの?
    …でも自分の知ってる男子はこういう本を読まない輩が多いから、どう勧めていこうか考えちゃうなあ。

  • 読みやすくスラスラと最後まで読めます。高校生の男子を対象とした本のようなのですが、男女問わず将来について、考える時期に読むといいなと思いました。
    この日本で、男子として生きることについて書いてあり、読んでいてなるほど…と思いました。自分の頭で「あたりまえ」について考えるきっかけになる本だと思います。読んで良かった。
    第一章の【女子がいう「すごい」に隠された意味】 のところは面白かったです(笑)

  • 刊行日 2019/07/19
    「「男らしくあれ」という見えない圧力に窮屈な思いをしていないだろうか.進路や将来の選択に「自分らしさ」がどれだけ反映されているだろうか.性別によって求められる役割や期待のされ方が違うことに気が付かぬまま大人になる若者が多い日本で,男性学の視点から進路・生き方をとらえなおすとともに,新しい生き方を提言する。」
    はじめに
     「進学校」って何?/「難関大学」に進学した場合の選択肢/「一流企業」で働くと「いい家庭」を作れる?!


    第1章 日本社会で「男」として生きること
     男子がスカートに着替えたら/ジェンダーとは何か/保育園や幼稚園の先生は誰でもできる?/偉い人は「男」だらけ/性別役割分業が「普通」の日本/男女平等の理想と現実/新小学校一年生の就きたい職業/親が就いてもらいたい職業/「らしさ」はあなどれない/〈男らしさ〉・〈女らしさ〉とは何か/女子が言う「すごい」に隠された意味/男ならではの不自由

    第2章 「男は仕事,女は家庭」の過去・現在・未来
     性別役割分業の歴史/「夢」としてのサラリーマン/「夢」から「平凡」の象徴へ/「私,作る人,僕,食べる人」な社会システムへの抗議/二四時間たたかう亭主は,元気で留守がいい/リストラと新規雇用の抑制/女性の社会進出をめぐる現状/進む未婚化/草食男子の本当の意味/家族像の行方


    第3章 泣けない男の一生
     〈男らしさ〉と涙/コミュニケーションの深度/恋愛との向き合い方/恋愛における加点式と減点式/社会人という言葉の意味/平日昼間問題/生命・生活・生涯/「きょうよう」と「きょういく」が大切だ/仕事の両義性/孤立する男性

    第4章 「やさしい」のに「やさしくない」日本社会
     ジェンダーの視点から社会を見る/なぜ多様性が重要なのか/変わる職場/日本におけるメンズリブ運動/不全感と攻撃性/比較をやめる/見栄とプライドの違い/自分のなかの多様性/積極的寛容と消極的寛容/「やさしい」社会の実現で変わる男性の生き方


    主要参考文献
    おわりに

  • 34歳男サラリーマンです。男性学の入門の入門といった位置付けとしても面白かった。1人でも多くの10代に届いて欲しいと思う。

  • 2022年11-12月期展示本です。
    最新の所在はOPACを確認してください。

    TEA-OPACへのリンクはこちら↓
    https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00545772

  • YA男子向け。女子向けの本は多いけど、男子向けはわりと珍しいのでは?

  • 現在も日本社会で生きていく男性には総じて、「進学校」の高校から「難関大学」、そして「一流企業」への就職を両親や先生から期待される傾向にある。筆者はとりわけ高校生男子を対象に男性が抱える問題を説明する。

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著者プロフィール

1975年生まれ。学習院大学・首都大学東京・聖学院大学・中央大学・武蔵大学・山梨大学・和光大学非常勤講師。博士(社会学)。専攻は社会学・男性学。共著に『不妊と男性』(青弓社)、『ソシオロジカル・スタディーズ』(世界思想社)、『揺らぐ性・変わる医療』『ジェンダーと交差する健康/身体』(ともに明石書店)など。

「2009年 『男性学の新展開』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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