マカロンムーン (Nemuki+コミックス)

  • 朝日新聞出版
4.09
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022141552

感想・レビュー・書評

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  • 幼年期の終わりに対する感傷をリリカルに描いた作品。
    快活さの裏に「昔みていた空想の友達のように、親友とぴったり寄り添い合っていたい」という寂しい願いを持つ主人公。双子のように良く似た少女。けれど心1つにとはゆかず、少女の希死念慮を共有できなかった主人公は心中で取り残されてしまう。主人公は奇跡を願った末「少女は自分にしか見えない友達になったのだ」と心のなかで確信し、幻想と現実のあいだを生きていく。そんな話なのだというふうに自分は解釈しました。
    ホラーであり、少女文学でもあり、童話のようでもあり…というなかなか評価の難しい作品。でも、この独特の空気感が好きです。絵もさすが川原由美子先生、きれいで可愛らしい。お気に入りです。

  • なんか、「ななめの音楽」ぐらいから川原 由美子、凄いところにいるなぁと。
    懐かしの「前略・ミクルハウス」では、普通の良質な少女マンガだったのが、「ペーパームーンにおやすみ」、「観用少女」で変化してきて、「ななめの音楽」で、今までの世界と繋がっているけれどまったく別の世界にきた感じがすごいです。

    今回の話は、「ななめの音楽」の延長上にある世界みたいです。物語の構造としては、メタな作者がいる感じで、もしかしたら、「玉手匣」に似ているかも。
    物語として、表面上ふわふわしていますが、ものすごく奥まである感じ、闇がある感じがいいなぁと思います。

    読み終えて、本のカバーをみたら、著者欄に、川原 由美子だけではなくて、こゆるの名前もあって、ちょっとニヤッとした。

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川原由美子の作品

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