- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022511126
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
ん~、さくさくっとはいかなかったなぁ。
ワタシテキには中途半端だ。 -
江戸から明治の世になり夜の暗がりも減り始めた頃のお話。
話の中でその正体が推測できる人、最後までどっちなのかわかりにくい人がいた。
妖を騙り悪事を重ねてると手痛いしっぺ返しにあうぞと。
明治からさらに時を経た平成のこの世も結局は江戸から続いている訳だし、隣を行く人が本当は・・・なんて事もあるんだろうなぁ。
もう一人の原田さんはどう処理されたんだろ。 -
+++
「江戸が終わって20年。妖たちが、そう簡単にいなくなると思うかい?」煉瓦街が広がり、アーク灯が闇を照らす銀座に、ひっそりと佇む巡査派出所。そこに勤務する原田と滝は、“かまいたち”に襲われた者や、瞬く間に成長を遂げる女の子の世話など、不思議な対応に追われてばかり。それらは、とてもこの世のものとは思えず…。摩訶不思議な妖怪ファンタジー。
+++
第一話 煉瓦街の雨 第二話 赤手の拾い子 第三話 妖新聞 第四話 覚り 覚られ 第五話 花乃が死ぬまで
+++
このシリーズの一作目だが、読んでいなかっただろうか(なぜか読んでいなかったようである)。ただでさえ忙しい銀座の巡査、滝や原田のところには、きょうも事件が押し掛けてくる。近所の牛鍋屋・百木屋の主・百賢、常連客のお高や赤手を巻き込んで、解決したり、余計にややこしくしたりと大忙しである。江戸から明治に替わって二十年。華やかな表の顔を見せる銀座の煉瓦街も、一歩裏手に入れば、妖しい雰囲気も流れている。まだまだ人と妖が近くに居た時代の、ちょっと不思議な日常の物語である。二作目から読んだからこそ判りやすい部分もあったかもしれない。この先も愉しみなシリーズである。 -
警察官があやかしだったわけで。
-
以前読んだ『明治金色キタン』の前編作。
『金色キタン』よりも、
滝・原田の二人の警官はなんだか謎めいていました。
1章 煉瓦街の雨
2章 赤手の拾い子
3章 妖新聞
4章 覚り覚られ
5章 花乃が死ぬまで
どの章もラストは「人ならぬ者」の存在を思い切り知らされます。
江戸から明治になって間もない頃、
都心はどんどん近代化が進められ、
モダンになっていくにつれ、
川や山に住んでいた「妖」たちは住むところを追われ、
「人」の姿になって暮らしているようです。
第5章の「花乃が死ぬまで」が一番印象深かったです。
20年以上も前に滝に恋い焦がれた女性花乃が登場します。
20年たっても全く年を取らない容姿の滝に花乃は驚きます。
「滝さんであっても滝さんじゃない、あなたは誰?」
ここでもはっきりとその正体は明かされませんが、
人でない者であることは確か。
でも、人間界にうまく共存していて、
誰にも危害も迷惑も加えていません。
まして、滝や原田は街を守る警官です。
明治の世、人々の安心できる街づくりのため
この不思議なコンビに頑張ってほしいと思いました。
作品中に出てくる
明治初期の町の風景や人々の暮らしぶりも
興味深く読めました。
第3弾の登場も期待しています。 -
図書館で続編の「明治・金色キタン」の装丁になんとなく惹かれて、読んでみたら、面白かったので、この「明治・妖モダン」も読みたくなって、後から読むことになりました。
私は、「金色」の方が好きで、面白かったけど、こちらも結構好きです。
「金色」は短編集ですが、一冊通して一つの大きなストーリーになっていて、結構シリアスな中にユーモアが散りばめられています。
対してこちらは、わりとオムニバス的に、一話一話が独立しています。シリアスといったら、こちらの方がむしろ暗いのかもしれないです。敵・味方に関わらず、結構帰らぬ人となる登場人物が出てくるし・・・。けど、不思議な中にも、筋は通っていて、後味は悪くないです。
これを読んだ人は、「明治・金色キタン」も読んでみてほしいです。 -
物怪といえば簡単で、しかしそうはさせてくれないお話。
明治憲法、帝国議会、民法等々…日本金現代史でやったことが所々出てきてにやっとする。
最後の話がよかったー。