北条五代 (上)

  • 朝日新聞出版
3.83
  • (15)
  • (39)
  • (19)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 238
感想 : 22
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022517371

作品紹介・あらすじ

早雲・氏綱・氏康・氏政・氏直の五代百年にわたる北条氏の興亡を描いた歴史巨編。伊勢新九郎盛時(後の北条早雲)は今川家の内紛を取りまとめ、やがて伊豆・相模を平定する。早雲を継いだ第2代・氏綱は武蔵・駿河にまで進出し、北条家の地歩を固めるが……。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 北条にはあまり興味なかったが、これを読んで結構好きになりました

  • とても面白かった。二人とも好きな作家で、同じ作品を通して読み比べできるのも、なかなか無いので、そういったところも特別なおもしろさの一つだったと思う。伊東氏のパートになって、始めのところは、火坂氏に寄せた書き方から、最後の方は伊東氏色そのものの書き方になっていたと思うが、二人の共作として、見事に完成させたと思う。改めて、火坂氏の早逝は残念だったと思った。

  • 地元なのに全く知らないことばかり。。知っている地名がたくさんでてくるので楽しい。。

  • 北条の出だしからの物語

  • 北条5代の前編。300ページくらいまでが火坂雅志氏、その後を伊東潤氏が引き継ぐかたちで完成させてある。さすが伊東潤である、北条を書かせたら右に出るものはいない。文章も少し火坂氏に寄せているのか、違和感はまったくありません。上巻は3代まで、テンポよく進んでいくのであっと言う間に読み終わってしまいます。

  • 早雲以降の後北条氏を書いた本である。
    火坂氏は執筆中に亡くなられたので、その志を受け継いで伊東潤氏が早雲以降の北条氏を書く。

    早雲は戦国時代の先駆けとなった武将で、関東を次々と切り従えていった麒麟児と言われたが、その治世は民に優しく、遺訓にも、上下万民に対し、一言半句も虚言を申すべからずとした。早雲が理想としたのは、領民の財も命も穏やかであるべしという思想で、数ある戦国大名の中で
    これほど民政に心を砕き、民に慕われた領主もいないといえた。

  • 北条五代のことはあまり知らなかったけど、とても魅力的な一族。
    優れた考え方のもとに、
    軍事経済政治を行っていたことがよくわかります。

  • 伊勢新九郎としてスタートしたことが有名な北条早雲から始まり、その子・北条2代氏綱、3代氏康まで気宇壮大な人物たちが若い日から成長していく姿が非常に爽快な物語である。上巻は第1部が早雲・氏綱の活躍と氏康の少年時代。第2部は未完で終わった火坂を伊東が書き継ぎ、氏康が日向の国で愛洲移香斎という人物の薫陶を受けて、成長して小田原に戻ったところから関東平定への物語の開始。面白いが、氏康という人物の一貫性という意味では著者が替わったことの影響を感じざるを得なかった。早雲の4男、氏綱の末弟・長綱(幻庵)の名補佐役ぶりの描写が愉しい。北条という姓が鎌倉北条の権威を借りるもので、天皇の承認を得ていた。氏康の母が鎌倉北条の流れを引いていたという記述が本当なのかどうか?興味深かった。

  • 後北条の5代を描く大河歴史小説。

    火坂雅志の絶筆を伊東潤が引き継いだもので、上巻は火坂さんの絶筆までと伊東さんの引き継いだ最初の章までです。
    火坂さんが氏康の元服前の放浪開始時点で絶筆しているので、そこからの引継ぎは大変だったと思いますし、作風が変わっても違和感なく下巻につなげるために伊東さんの最初の章が上巻に入っているのだと思います。
    お二人の違いは明白で、火坂さんが物語重視に対し、伊東さんは歴史もしっかり盛り込みたいようです。
    人物像も火坂さんはいかにも歴史小説っぽい造詣に対して、伊東さんは時代小説的な人間味を盛り込んでいると思います。
    章立ても、火坂さんは細かい章立てをしているのに対し、伊東さんは一章ごとが長いです。
    特に気になった違いは、火坂さんは人物名を物語当時の状態で語っているのに対し、伊東さんは先にネタバレ(後の○○)をしているところです。
    今、連載で読んでいるゆうきまさみの漫画の「新九郎、奔る!」が面白く、設定も含めてこの物語の前日譚的な展開になっているようにも思えて、すんなり関東進出から始まる早雲の活躍は受け入れられました。
    氏綱については、若いころのエピソードは面白かったですが、絶筆前後から主人公が氏康に代わってしまったようで、目立たなくなったのは残念です。
    下巻は全編、伊東さんの作品として読むことになると思います。

  • 北条早雲から三代目氏康までの流れを割りにさらっと描いている.火坂氏から伊東氏へのバトンタッチもそう違和感なく流れ,淡々とした語り口の中に垣間見えるそれぞれの性格の違いが面白い.

全22件中 1 - 10件を表示

火坂雅志伊東潤の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×