たりる生活

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.12
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本棚登録 : 754
感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022518675

作品紹介・あらすじ

「終活」第一段階の引っ越しは、 ?部屋探し ?(長年溜めた)物の処分 ?ライフラインの手続き、すべてが大仕事だった! 暮らしを今の自分に合ったサイズに整えるための道のりをつづる、共感必至の引っ越しエッセイ。

感想・レビュー・書評

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  •  年齢を重ねた作者の物件選びから、引っ越し、その後の顛末までのエッセー集。「前期高齢者ですから、、、」という一文が何度も登場する。
    群さんのエッセーは、小説との境が、もはやなくなっている。これってそのまま小説になりそう。
    つらつらと書かれた文章、劇的なことが起きるわけでもないのに、一気読みしてしまった。挿絵か写真があるともっと楽しめたかなとは思うが、それはやっぱり邪道かも。

  • いやー、わかるわー。家具と観葉植物だけのすっきりしたおうち、憧れます。
    引っ越しある、あるにわかるわーと納得。
    そして、いるものも捨てないとすっきりできない。
    稲垣えみ子さんの死滅品ない生活。
    断捨離ファイト。
    でもいまはいい。年を取り、自由に買い物行けなくなったら、すっきり生活難しいような気がする。
    いやー、笑えるんですが、群さんの文章に、いつも集中できなぃ。なかなか前に進まないのです。
    何故なんだろう

  • 断捨離をしようと思い立っては、挫折してしまう自分と重ねながら読んだ。
    わかってはいるけど、なかなかね…。
    一気にやろうとせず、ちょっとずつ片付けていこうかな。

  • 「一冊の本」今年10月号まで二年間連載されたものに
    加筆修正。
    群ようこさんのエッセイは既に4冊読みましたが、
    このシリーズは初めて。第五弾だそう。人気なんだ。

    前期高齢者の群ようこさんが27年ぶりに引っ越し
    不動産のこと、片づけ、引っ越しでのトラブルいろいろ。

    〈やっぱり物は少ない方が楽だとつくづく思う。
    物が多くてもそれらを引き受けられる人ならいいが、
    私はある量を超えると、管理能力ががぐっと落ちるのがよくわかった〉

    同じく。

    〈とにかく日々不要品整理をしていると
    「本当に歳を取ったら、物は少なくしないとだめだ」
    と感じるばかりなのだ〉

    若いうちから何とかしないといけないですね。

    〈友達にいわれた
    「だからいくつか段階を踏まないと、物は減らせないのよ」〉

    〈ただひたすら不要品だけではなく、
    必要品も処分するほうがよさそうだ〉

    来年の目標は、服や本をたくさん処分する、に決めました。
    今年はもう無理。
    だってあと一週間しかないんだもの。

    って、なんかネガティブなことばかり書いてあるみたいだけど
    すごく面白いエッセイで、役に立つ情報がいっぱいです。

    群ようこさんの友だちに
    「親と暮らすためにビルを建てる人(古家処分)」
    「弟が離婚して半年で突然心臓病で亡くなってしまった人」
    がいて、そのエピソードも面白かったです。

    来年、がんばるぞー。

  • 群さんが終活に向けて、断捨離を進めるべく
    サイズダウンしたおウチに引っ越すエッセイ
    共感部分も多くクスリと笑いながら、あっと言う間に読んでしまった
    年齢を重ねると、管理できる物の量が減るから
    それに合わせて断捨離しなければいけないと聞いた事がある
    私も他人事ではない
    家族に迷惑かけない様、自分も心地良く過ごせる様
    頑張ろう‼️

  • 高価な着物や、貴重な本など、群さんとは持ち物のレベルが違うが、自分も溜まっていく本を持て余すようになった。
    少しずつ処分はしてきたつもりだが、紙の本に愛着があり、どうしても捨てられないものがまだ山とある。
    しかし、この本を読んで、エンジンがかかった。今年はまず、本を処分しよう。
    群さんは前期高齢者になったこと、次の住まいの広さが今の3分の2になるという現実に、追い立てられるようにして断捨離する。読んでいくと、だんだん執着がなくなってきて、捨てることを躊躇わなくなるという。
    決心が鈍ってきたら、またこの本を読んで取り掛かろう。
    まるで断捨離の実用書のように、読んでしまった。
    この後、書き下ろしの『老いとお金』も読んだのだが、ブクログには検索しても出てこないので、レビューは書けず。

  • 「あんたは前期高齢者なんだから、行動するときによく考えろ」と自分自身にいいきかせている。

    わかる~。

    去年2回転んで、1回目に左手首にひびを
    2回目は右側を強く打って、右目に変な物が見えて眼科に3ヶ月通ったり、右腕の痛みや違和感は5ヶ月たってもまだあるし。


    自分を甘やかしすぎで良いと思います。

    本の整理をどうしましょ。と悩んでいたので
    今、読みたい本コーナーを作る。
    コレ良いわぁ~。
    処分しないと、子供達に迷惑かけちゃう。とわかっているのよ。
    でも本って、でもやらなくちゃ。





  • 978-4-02-251867-5
    c0095¥1300E

    たりる生活
    2022/12/30.第1刷発行

    著者:群ようこ(むれ ようこ)
    発行所:朝日新聞出版
    DNC:914.6 エッセイ

    本書は「一冊の本」2020/11月号~2022/10月号まで連載されたものに加筆修正したものです。

    -------------------
    地域の図書館に蔵書があったので予約した本、手元に来るまで半年ほどかかった。新しいものでもないのになぁ。
    何故読みたかったのか忘れてしまったが、とりあえず開いてみることにする。
    ---------

    65歳になったエッセイストさん(独身、子どもなし)が、長年連れ添ったネコを見送り、(仕事や家賃も含め)年齢も考えて、転居し新しい生活の様子が描かれていた。
    転居前の居宅探し、転居前後のドタバタ、転居後の暮らしを、理想の暮らしに近づけていく様子。
    若いときは本3千冊とともに引っ越しをしたそうだ。
    好きな本が3千冊もあり手元にあるのか、羨ましいなとも思ったけど、それはそれで大変だろう。
    私も若いときにはくもなく読めた細かい文字は今となってはえらく苦痛である。
    目も肩も首も背中も復活するのに時間が必要になった。本を読むのも体力勝負である。
    引っ越しならなおのこと、処分するのは本だけではなく、衣類も趣味のもののあれもこれも、欲しくて買ったものだったり、自分の体にあった使い勝手の良かったものでさえ、時間経過で「今」はそうでなくなっていたことに愕然としながら、手放すのである。

    故郷が遠い人も近い人も、(それがある人もない人も)残すべきものを持つ人も持たない人も、しまっていくのは大変だ。他人事ではない、自分もものを捨てなければ・・。
    今持っている「本」を全部電子書籍にしたならば、書棚の分は空っぽになる。
    と、考えたときに嬉しくなかったのだから、処分するのは別のものにしようか。
    だって、本は紙で読みたいのよね。 困ったわ。

    時々この手の本を読み、せめて物を増やさない、生活しないとなぁ・・。

  • <鎬>
     僕は群ようこさんの大ファンです。 で,毎回同じような読書感想文を書いているのですが、今回は特別意地悪な感想文にしてあげようと思います。グヒヒ。
     群さんが終の住処をどこにしたかをしっかりと把握しておいて,亡くなった時には、一体どれだけの物を持っていたかをチェックしてレポートしましょう。
     彼女はとにかく自意識過剰な人だから書いている事と事実とはたぶん一致していると思うのでそれを確かめるのです。上手くゆけばかなり面白い作文になるのかなぁー,などと想像が膨らみまする。

    まあそうはいっても,前半部分はなんだか既にあちこち他の本で読んだ内容の書き直しの様な気もする。この現象は実は僕の本当に大好きなシーナ兄いの本と似ていて まあ群さんのプロフからするとそれも仕方ないと云うか 僕はその現象特徴が嫌いではないのでまあいいのだ。すまぬ。笑う。

     あ、そして今作は珍しく人の悪口はあまり書いていなかったなあ。そんな事で大丈夫なのですか群さん。実はもう既に体調が悪いのではないですか。人の悪口を書いてこその群ようこさんですからねー。でも代わりにと云ってナンだけど,物を捨てられない理由(いや,捨てない理由)をこれでもか,と書いているのでまあご自分の溜飲は下がっているのでしょうね。思い切り笑う。

      前期高齢者へはあと一年程の猶予がある僕が今回とても驚いた記述があったので書いて置こう。それは群さんが「北枕」を全然気にしていない事。引っ越し先での物の配置の選択肢として平気でベッドの向きに「北枕」を選んで しかもそれを取り立てて自慢げに書いている事。とどめは 「どうせあと20年程で死ぬのだから北枕でも・・・」と云っている事。づうづうしいにもほどがある。群さんはまだあと最低20年も生きるつもりらしいw。で,念のため言っておくが僕は群ようこさんの大ファンである!

     そして本書でもまたまた性懲りもなく自分の事を「おばさん」と呼んでいる。もうすぐ後期高齢者なんだから どう見てもおばさんではなく『おばあさん』でしょうに。いったいいつになったら自分は『おばあさん』だっ,と自覚できるのでしょうかねぇ。

    (オフレコだけど 僕から群さんへ大胆な提案がある。モノが捨てられないと悩んでいるのは群さんあなた自身です。つまりあなた以外は誰もそんなこと気にしてないのです。なので思い切ってここいらで,自分の見栄とか体裁とか向上心を捨ててみてはどうでしょう。そうすればもう「ああ物が多すぎる。どうして捨てられないのだろう」となげくことも無いのです。あ,冗談ですよ!すまぬ)

    • ひまわりさん
      こんばんは。今日も最高です。
      こんばんは。今日も最高です。
      2023/06/25
    • ryoukentさん
      ひまわりさん
      おはようございます。コメントありがとうございます。
      ひまわりさん
      おはようございます。コメントありがとうございます。
      2023/06/26
  • 前期高齢者となった著者が一念発起。一人暮らしの身には大きすぎる家と多すぎる荷物に別れを告げて、相応な家への引越を決断する。

    まずはモノの処分。次に引越し先を探し求め、持っていくモノをダンボール箱に詰める。そして、転居して、電気、ガス、インターネットの契約とダンボール箱の片付け。

    引っ越しネタのエッセイだけで、単行本1冊。改めて、引っ越しってのはこんなにも大変なことを知る。特にモノを捨てることは、体力も決断力の消耗が激しい。

    年齢を重ねるに連れて、モノが増えるのはしょうがない。なんてことは言ってられない。

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著者プロフィール

1954年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午前零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に。「無印物語」で人気を博す。『かもめ食堂』『れんげ荘』『三人暮らし』など著書多数。

「2023年 『老いとお金』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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